先般、ある都内の先生と歯科医院ホームページの有効性とか話をしました。
ワシはHPを自力で作ったのが1994年だから、かれこれ20年近く経つわけです。で、率直に今思うことは、ウチの場合はこれを見て来院される患者さんは驚くほど少数であること、、、でしょうか。
作成当時は、インターネット人口自体40〜50万人くらいと言われていて、少なくとも八戸では数名いるかいないかでしょう(笑)。だから当初のHTMLを駆使したHP作りなんぞあくまでも
やばい趣味(笑)の一つでした。ですからその先生も、業者に頼んで何処も似たような作り(例えばインデックスタブ、例えば似顔絵、例えばQ&A)の星の数ほどあるHPの一つである自院のHPのありかたに懐疑的ではありましたし、高いお金払ってSEO考えて果たしてこれが一般企業のように有効なのか否かを考えているわけですね。
しかし昨今、なかなか思うように患者さんが集まらない歯科医院の有効な手段としてHPとSEO対策を推奨する経営コンサルの暗躍(笑)のおかげで、この手のマーケットは大盛況なのだとか。無知な歯科医師につけ込んであれやこれやとオプションを用意し、果たしてそれがどうなのかという検証すらしない業者まで現れる始末です。
ここに彗星のごとく(笑)ステルスマーケットの市場が現れます。デンターネット等に代表される口コミサイトの信憑性を疑う賢明な歯科医師もいれば、いやいや、これを信じてくる「患者様」がいる以上ここが重要なポイントだ、、と勘違いしている歯科医師も大勢います。かつてに比べればその割合は平静さを保ちつつあると聞きます。しかし、色々見回せば、やはりHP上で堂々と「ウチが口コミサイトで一番になりました」と嬉しそうにネット公言する変わり者もまだ沢山見られます。歯科百選と同じ構図ですな。
ネット口コミに関する信憑性は問題になった食べログしかりですけれど、歯科のケースはもっと酷い現状だと聞きます。ステルスマーケットで有名なのは、デンターネットへの良い評判の書き込みですが、最近増えているのがウチでも被害に遭った(ま、被害と言うほど日常が変わったかと言えば何も変わらないが、すごく腹が立った(笑))事実無根の誹謗中傷書き込み。
悪質ストーカーみたいなのから毎日書き込まれる、、から、業者が金銭授受で書き込む、ものまで色々あるようです。しかも、書き込まれた悪評を消すステルスビジネスまで出現するあたり、歯科業界の頭の悪さがクローズアップされるわけです。
・・・・・・ぷっ、、同じ業者だと気がつかないのか??(笑)
ちなみに、
おいデンターネット、勝手にウチを載せるんじゃないと何度言ったら分かるんだ?責任者は全くこちらのお手紙を無視。ていうか、管理責任者が誰なのか分からないいい加減な組織です。いくつか裁判を抱えていて忙しいからか?ステルスで大もうけしたんだから、もうそろそろ身を引いたらどうですかね。(毒)
ここで問題なのは、本当の書き込みがステルスの横行で見えなくなってしまっていることを、ワシらが誰も解決しようとしないことではないかな。本当の負の書き込みは、一概に単なるクレームとしてではなく、歯科医療の本来の解決するべき問題のヒントが隠れていたりするわけで、要するにインターネットの負の部分がそのままであると言うこと。
ネット上の情報の9割が嘘だと思いながらネットをのぞくのか、丸ごと信じてのぞくのか、要するに個人個人のレベルなんだと改めて思うのだが、それに便乗するステルスなビジネスとさらにそれに乗っかる歯科業界の情けなさに、涙するワシなのである(笑)。
つまりね、患者さんにとってはHPはタウンページのちょっときれいで便利なやつ、、、ぐらいに思っていれば、ま、問題は無いと言うこと。歯科医院の評価の基本は「本当の近所や仲間の口コミ」だから、ネット世界のいろんな書き込みは、読む人それぞれで判断してねと言うこと。
それより何より、歯科医院HPを丸ごと信じて大変な目に遭ったという患者さんも相当数いるわけで、笑えない話。誰のためのものなのか作っている人掲載する歯科医師が本当のことを考えていない証拠。
医療に対する哲学をお持ちの諸氏であるなら、これで自院の医療哲学が変わるものではないし。