3月 24, 2023

歯科医療後進国日本?

 アマゾンから「歯科医療後進国日本」という本が紹介DMで来た。アマゾンベストセラーになっている。以前買った本の関連として「こう言うのは如何?」というDMなんだけれど。興味があったので、紹介内容を読んでみた。不正確な書評は、たとえこのブログだろうとおいそれとは書けないので、注文してみた。だからまだキチンと読んでない(笑)。目次を見ただけなのだがちょっと気になるので。目次はまさに正しいことばかりと思います。あぁ、もう書いてるか(笑)。

何十年も前からこれ(日本の歯科医療)は言われてきたことなのだが、いつも私が言っているように、「だったら保険医やめなよ」という結論。数年米国の恵まれ過ぎた環境で勉学してきた米国帰りの米国かぶれの歯科医師はごまんと居て、今でも商業誌などで最先端治療やチャンピオン症例を次々出している。全く否定はしないし素晴らしいことだと思う。イニシアチブを持って若い歯科医師達が感化されそれに続くことを、私はなんとも思わないし、むしろ素晴らしいと思う。確かに自分も若い頃はそうであったように、何とかそのスキルを学習したいと、せっせと東京や大阪に通った。その費用たるや、多分数年の米国留学費用どころではないだろうな(笑)。だから、可能なら保険医じゃないとかそうなりたいが、隣家のおじいやおばあになんて言おうか(笑)。

が、しかし、それを隣家の仲の良いリタイヤして何年も経つおじいに提供することは出来なかった。カネがかかるからだ。その時の自分の選択肢は、隣のおじいも、地方都市の企業の社長も、皆患者として同列に扱いたいと普通に思っていた。だからウチの診療室は、「居心地の良い、高級なものもある、街の居酒屋食堂」で良いと。この本の筆者の言いたいことは「高級フレンチ専門店」の話なんだろうなと、漠然と思う。

街の食堂の親父を馬鹿にしてはいけない。薄利多売でも、限りある素材で寝る間も惜しんで仕込みに入り、せっかく来てくれた客に美味しい物を提供しようとする姿勢と哲学を否定してはいけない。もちろん高級フレンチも否定してはいけない。極上の材料を使い、海外で長い間スキルを磨きそれ相応の対価を請求することに何の疑問もない。

この本では、それ(大衆食堂)を否定しているのではないだろうか。私がそう感じるその背景には「手仕事の医療」(秋本秀俊 著)という、昭和の混沌期に歯科医療を見世物ではなく医療システムとして皆保険に組み込むことに尽力した人々の努力と苦悩が書かれている本の存在だ。筆者にはこの本を是非一読していただきたい。国民皆保険と歯科医療をどう組み込むか、その根本にあった日本人としての思いと、見え隠れするGHQの亡霊を是非読み取ってから考察してほしいと思った。この本の昭和の時代ですら、米国帰りの自称最先端歯科医師の現状否定が実に面白い。

我が国の歯科医療を切る前に、欧米の歴史的な苦悩も理解しなければ、例えば米国の歯科医療難民3000万〜4000万人を理解は出来ないだろうし(米国のドクターは、何度いろんな先生に聞いてもこの問題はノーコメント)、米国の診療室の前で客引きをする「弁護士」の存在も是非紹介していただきたい。米国の歯科医療費の90%が、米国の所得上位10%で消費される現実も。

EAOでのディナーパーティー。ルクセンブルクのインプラントおたくのドクターに、さんざん症例写真を見せつけられた後、他の治療の話になり、日本の歯科医療システムを教えたら目を見張り「素晴らしい!」と。所得格差を気にしない歯科医療の提供など、思いもつかないと。その時同席していたブラジルのドクターも同じ。スイスのドクターは、、国民が皆お金持ちなので興味なし(笑)。そして、ただし問題は、いかにそのシステムを向上させていくかの保険力やイニシアチブをとるドクターが、全体を考えるのか個人を考えるのかという話。実に面白かった。

私は、臨床37年、今でも思うのだが、米国の最先端の高額な治療を、何故国家の歯科医療政策に落とし込む先生がいなかったのか。この先生達はせこいんだろうなぁと思った時期も(笑)。一世を風靡したインフルエンサーたる先生方皆、肝心の未来に向けた国家的歯科医療システム構築に一ミリも関与していない現実。相互扶助という米国人の思いもつかないと言うか、絶対無理だと考えた皆保険(米国が日本に向けた試験運用だったんだけどね)に還元できなかったのか。

だから、日本の歯科医療を後進国だと言うのは40年言われ続けているわけで、新しいことではない。根本解決は、もう一度言うが「保険医をやめれば良いだけの話」という単純な話で。筆者が歯科医療後進国だと思っているのならなおさら。個人としての歯科では夢のような仕事でも、国家感としての米国の歯科医療システムは失敗しているのでは?米国医療はビジネスなんだもの。そして、もちろん、我が国は想像以上に自由なんですから。。。

あっ、保険医をやめない理由として、保険歯科医療(特に再建治療)を否定して自費を入れるという卑怯者は論外です(笑)。


3月 17, 2023

S国、、、Free, but a country like North Korea.(笑)

 3泊4日で何度目かのS国。今回はもっと内側からこの国を考察することにした。歩き回った距離は5〜6キロ。同級生がここで開業しているのだが、もし私がチャンスがあってもこの国は選ばないかな。しかし、経済は圧倒的に上だろう。人々の勢いがまるで違うような気がするのだが。これからこの国で一旗揚げようとする人、もしくはリタイヤ永住し見ようかな?な人は少し参考になるかも。


以下、SGP人から直接聞いたのだが。。。国土は東西に僅か43キロほどで自転車で日帰り往復可能。南北では23キロほど。これはほぼ私の街八戸と同じ広さなのだが、この狭い中に700万人近くが住んでいる。当然土地は殆どが国有地で、狭い国土に多くの人間が住まなければならないから建物は上に伸びるしかない。外国人の不動産売買は基本的には禁止されている。国が管理している賃貸住宅(殆どないが)は本当に貧しい人向けで月2万円程。一般的なマンションは安いのでは5000万程からあるが通常は安くて1億だが高ければ3億ぐらいが一番多いらしい。車の台数も制限されているので簡単には買えない。買う場合新車だろうが中古だろうが200パーセントの税金がかかる(購買目的によって違う)。デンマークのような家屋景観税(窓からの景色が良いとプラスされる)がないだけでもマシかもしれない。初任給をもらった時点で年金徴収がない代わりに強制的に20%天引きされ(税金とは別)強制預金させられる。これは法律で決まっている。リタイヤ時に預金は何に使ってもかまわない。途中で医療費として使うことも許される。基本的に相互扶助という考えはないので、基金を元に様々なパブリックな資金運用はないと思って間違いはない。私の金は私の金、、と言う考えが根本。1960年に出来た新しい国であることは承知だろうが、そのオリジンは東インド会社関連での海峡の船の通行税と水食糧の供給、そして飲食と船員相手の娼館での莫大な富をファウンデーションにしていた。

地政学的に非常に重要な港として発達してきた歴史は良書に譲るとして、実はこの国の非常に細かい「チクリ」法に注目したい。この国にはグリーンが非常に多く、在来種のみならず船で渡ってきた全ての大陸の植物が生息している。植物あるところに通常は多くの昆虫が生息するが、代表的な「蠅」「蚊」やその親戚筋は全く見ることがない。かなりの殺虫剤をまき、衛生管理は法で徹底している。ある日、玄関をノックされて出てみると政府の職員が抜き打ちでベランダの植物やその周囲の衛生管理、、例えば植木鉢の受け皿に水がたまっているとか、、をチェックする。基準にそぐわなければ高額の罰金が待っている。何故そこに取締官が来るのかと言えば「誰かのチクリ」と言うことになる。北の将軍様の国とあまり変わりは無いような気がする。監視カメラの数も尋常ではない。街にゴミを捨てる人、喫煙所以外でタバコを吸う人、ガムを噛んでいる人、景観を悪くする人、決められた枠から少しでもはみ出そう物なら、監視カメラとチクリであっという間に摘発されるのだ。

そんな社会でも、皆活気にあふれているのは、規律ある自由があると考えているかららしい。物価も酷く高いし、ラーメン指数で言うなら一杯3000円ほどだろうか。卵は6個で1000円。スーパーで簡単なお刺身セット3500円(笑)。マグロのさくで赤身4000円、牛乳(全て輸入)1リッター1000円ほど。何せ食糧の自給率は1割ほどもないからだろうか。しかし、金融と観光にかける意気込みはドバイにも負けてはいないだろう。何もない小さな漁村からスタートした国だからこそのエネルギーはひしひしと伝わってくるのだが。。。。いやぁ、、兎に角、暑いんだもの、私はそれだけで、まあ、めげる(笑)。

どうですか、これで見聞きした全てではないですが、ちょっとは参考になりましたか?知ってる人は知ってるS国事情でした。。


3月 14, 2023

毎度の季節の催し

 この時期は、ケルンのIDSかAO(米国のインプラント学会)の時期で、たいがいかぶるので、つわのもドクターは、例えばタラちゃん(人伝え)とか、ケルンの後にAOに来たりする。私はそんな大それた事は出来ないので、毎年どちらかに絞るんだけれど、この3年コロ助のおかげでどうにも居所が悪かった。

と言うことで、今年はケルンはドイツがウクライナに戦車を供給するので、きな臭いが為にフェニックスのAOにしようと思ったけれど、バイデン政権ではいつやばいことが起こらないと限らないので、憧れのフェニックスもパスした。

じゃあ、せっかく去年から休みを取っていたんで何処に行こうかと考えるのだけれど、なんか正直、、、、勉強するのに海外行くのが段々面倒になってきている。開業して34年。国内の学会はもとより海外の学会に積極的に参加して見聞を広めてきた。海外学会は年間3〜4回。恵まれた環境なので、感謝しかないが。。そこで見聞きした情報はリアルタイムで地元勉強会に還元した。これは凄いことなんだと気がつく先生は気がつく。だって、商業誌に紹介されるのは半年くらい後だから。で、だから私が何か得するかと言えば何も無いものだから、商業誌で活躍する先生方は「もったいない」というのですが。。。。用は早い情報を集めて紹介すれば金になるという話。ごめんなさい。元々お金を持っているグループではないので興味ないです(笑)。

海外の学会はいろんな先生方と知り合いになるから楽しいのですが、某先生方は著名な先生と知り合いになる事が目的だったりしますね。いやいや、そうじゃないですね。世界の日常歯科臨床を仕入れるのが目的ではないですかね。偉い先生方のチャンピオン症例を見ても、それが毎日の臨床に降りてくることはとてもまれです。日本独自のルールもありますしね。だから、偉い先生方のそこから外れている臨床家にとても興味があるんです。

若い先生方に提案です。日銭を切ってでも世界の状況に触れましょう。特に懇親会は重要です(笑)。酔うと本音が出ますから、ここ最重要ですよ。。



3月 01, 2023

多分FB版シャドウバンを食らっているワシの投稿(笑)

 ここ1年ぐらいの自分の投稿やブログ内容への閲覧者数を見ると、FBが勝手に選別している節が多々見受けられる。立民や共産党の考察だとか、大陸や半島の考察(笑)など、あるいは現与党の大陸寄り発言に対しての考察だとか、普段より極端に少ないアクションで、他の人が見ることの出来る友達タイムラインにはまず出てこない。一方、どうでも良いどっかの店の食い物だとか、皆で楽しくミーティングや懇親会などとても沢山のマークがつく。それだけ多くの友達の目に触れている(笑)。多分このブログの書き込み内容もFBで紹介してもFB友達には殆ど紹介されないだろう。

ということで、全くそんなことはなかった頃の書き込みを読み返して思ったのだが、大陸や半島や反日に関する国内の動きや医療問題も含めて、この30年殆ど何も変わっていないことに気がつく。左翼は反対運動が一定の資金源になっているから絶対に引かないし、そこに気を遣ってある程度の票を獲得する与党の構図も変わっていない。大きく変わった政治的背景は、安倍氏の亡くなった後の与党自民党の迷走と為体だろうか。媚中外交も酷い状況になっている。我が国のために期待する高市氏や小野田氏や青山氏の勢いも、何か目に見えない正体にやはり気を遣っているようだが、この構図を打破しようとする政治家は政治家生命を絶たれるのだろう。

昔、大上段でかまえてメンを繰り出す政治家に期待したが、ドンドン消えて行ってしまう。マスコミも大衆も水面下での動きは嫌いなはずなのに、特に新聞や地上波テレビなど、物を売っている以上売れてなんぼ。だから大衆の動きに敏感になり、売れるか売れないかで言えばゴシップの方が大衆受けするから、現状にネガティブな方を選んでいるだけだろう。置き去りにされている庶民なのだ。

なので、政治感覚で庶民を味方にするべく大衆を生み出すことが売れる。だから、麻生氏などはっきり物言う政治家がネットアンケートでは辞めてほしい政治家1位になったりする。「アベガー」一族の方々も同じロジックだったと思う。政治生命をかけて一言言うと、関係のないゴシップで揚げ足をとられ事実とは異なる発言の切り取り作業で葬られることに抵抗する気概ある政治家が消えてきた。

私自身も60も半ばにさしかかり、あと何年何十年生きていくのだろうかという昔では到底考えていなかった事を考えるに、今更どうにも出来ないのなら「まあ、良いか、めんどくさい」となって、他を批判する事などおこがましくもなる。しかし、まだ余力があるのなら、できる限りのことをするべきなのかなとも思うが。大ベストセラー「安倍晋三回顧録」で、もう一度反日サヨクを中心とした我が国に巣くっている何者かを考察しようかと思う。それが理解出来れば、学校の勉強はすこぶる良いが多分社会的にバカだと思われる官僚の思うがままになっている歯科医療制度も、何とか軌道修正の参考にでもなるような考察も出来るのだろうか。