1月 31, 2013

HERZ会にて

20年以上の歴史がある、どちらかというとマイナー勉強会であるところのHERZ会を主催しているのですけれど、久しぶりに非常に興味を持った先生をお呼びして、当院研修室にて2回連続の講演会を開催することにしました。昨日のその第1回目。開始時間午後7:30で終了したのは午後11:00というすごいスケジュール。その後、メシに出かけて当然深夜。来月もね。
遠くは五所川原から来て頂いた先生をはじめ、近隣を含め45名の参加者でした。

「補綴のドグマ」で、コアな先生方にはおなじみの東北大学の菅野先生を知ったのは、昨年、山形の兄ちゃんが、「東北大学の補綴の医局にさ、なんかひどく生意気な面白い先生がいるんだよなぁ、何とかぎゃふん(死語)と言わせたい」という、いささか不純な動機からスタートして、なるほど御講演を賜ると実に、面白いだけじゃなく突っ込みどころが満載で非常に勉強になる。というか、考えさせられる。
これは何とか八戸HERZ会に呼ばなければならないなと真剣に思って今回の講演となった訳です。
私事ですが、なんて言うか、姿形は違うし、仲の悪い最上藩在住と元会津藩だし、ところが音楽も文学もアートも日常も共通点が多すぎて怖いくらいの兄ちゃんですが、こう言う学術に関する興味もひどく似通っているようです。多分根底の哲学思考が似ている。
しかし、似ているけれど、どれも追い越せていないところがまたワシの良いところです(笑)。

さて、巷に溢れる星の数ほどのスタディグループのミーティングやセミナー、講演会で、さすがに飽き飽きするというミドルエイジ歯科医師の声が最近結構聞かれます。特に若い先生方が夢中になる、限りなく無機的な美しさのケースプレゼンとそのテクニックの、異常にスマートなプレゼンテクも合わせてでのご披露に、日本中の歯科医師が誰かさんみたいになって(笑)、日本中の患者がハリウッド俳優になるのだろうか?  と疲弊しているわけですね。

ワシの知りうる限り9割以上の米国様崇拝歯科医師達が、何を何処でどう勘違いしたのかそれこそが正義と舞い上がり、しかし実は10年先の歯科医療ビジョンすら持ち合わせていない現実は、完全個人主義の国の模倣はもう辞めたら如何かという提案に近い本日の講演もまた、前述の舞い上がっているだろう歯科医師達には全く響かないだろうな、しかし。

巷の、歯科医療をリーダー的に発言する有名諸氏に哲学が優先されていない。ワシも随分前から言い続けているし、一昨日のUCLAProf.小川も仰っているし、昨晩の菅野先生だって言っている。で、相変わらず全てがハウツーで、それにひどく感心する歯科医師がごまんと居てハウツー講義にお金を払い不出来のハウツーで患者さんからお金をもらう構図が続く限り、未来の歯科医療ビジョンは絶対に出来上がらないと考えるワシなのですよ。

そう、深夜、菅野先生と語り合ったが、、やはり哲学ベースのE² Dentistry だろな。



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