10月 25, 2022

歯科医師がいない

 最近、歯科医師法改正の為に何が出来るかという仕事をしている。一般の人はわからないかもしれないが、私たち歯科医師は法的な担保が非常に希薄な医師なのだ。110年前の歯科医師法に拘束され、現代歯科にマッチする医科歯科連携に必要な知識とスキルは、厚労省の官僚の手の内で踊らされている現実があるのだが、まあそれはおいておこう。これから少しずつこの話をしていこうかなと思う。FBだけでは不十分だろう(笑)。

様々な資料をつらつら見る機会が以前より増えた。で、その中で気がつくことがある。2025年以降歯科医師はドンドン減ってくるのでは?という現実だろう。昨年の厚労省のデータでは、私や王林ちゃんが愛する青森県は、全国ワーストワン。なにが?歯科医師の数です。10万人あたりの歯科医師は青森県では50人ちょっと。一番多い東京で120人ちょっと。確かに人口から行けば、青森129万人、東京1400万人。東京が多いと言うよりは、青森の少なさが確かに際立つ。

そして加えて、現在、歯科医師の平均年齢は54歳で右肩上がり。既に歯科医師の3人に1人が60歳以上となっており、開業歯科医に限定すれば平均年齢が60歳を超えている。うち約9割が「後継者なし」の状況と言われており、安定的な歯科医療の提供体制が揺らぐ可能性がある。これは地方都市ではとても深刻な問題で、行政とタイアップする様々な歯科事業が出来なくなる可能性も出てくるのだ。ここに加えて来年山田参議院議員が提出するだろう「国民総歯科検診」事業も、素晴らしいのだけれどやり手がいなくなってしまうのだ。

歯科医師数自体は2025年頃から減少し、15年後には全国平均で人口10万対で63.5人(1994年の水準+今の青森県(笑))になるという推計をするコンサルも出てきて、歯科コンサルビジネスチャンス(笑)。そして女性歯科医師の今よりの増加では、そのライフイベントを考えればさらに少なくなるのでは無いかしら。いや、歯科医師ではない旦那が子育てと主婦をすれば良いだけなのだが。。。


さて、暫くFBの所為にしてサボっていたブログだが、業界人には面白いネタが増えたので、歯科医師の法的な綱渡り診療を是非紹介していこうかと思う(笑)。



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