3月 26, 2006

ふざけた改定

2006年歯科医療改定の講師を引き受けている関係上、さらに詳しく色々勉強していました。やり切れ無さ、脱力と以前書きました。これが怒りに変わってきました。今回の改定の主創案者と噂される、厚労省のT課長補佐は臨床経験なしの30代歯科医師。今回の改定の中身を良く勉強すると、ある共通点が見えてきます。

その一つは証拠集め。歯科医師が行なっている事を、膨大な記述を伴いながら逐一報告記録させ、事務量を未曾有なまで増加させ、本当に正しい医療行為しているのかの証拠集めです。厚労省が国民歯科医療を考える前に、歯科医療機関は不誠実で不正を行なっている可能性が極めて高い、という驚くべきスタンスで草案されている事です。事実、そういう歯科医院はいずれ患者に拒否される事は明白であるにも関わらずなぜ此処までこだわるかと言えば、例の日歯事件なのでしょうが、私達善良な歯科医師と国民のあいだには全く関係のない話な訳です。
歯科医師の信用も此処まで地に落ちたのなら、これくらいもらうだけでもありがたく思いなさい・・・と言う考えですか。

詳細に検討した結果、当院の1ヶ月の医業収入は約14%ダウンするでしょう。これは、経営指標として4ヶ月続くと当院は倒産傾向に。患者さんの数も行なっている処置内容も全てそのままでのダウンは、手の施しようがありません。そのままと言っても、膨大な事務量が増えますから時間は通常の1.5倍ほど必要になります。これは待ち時間も増加し、会計までの時間も増加する事を示します。

良質な歯科医療を、無理して保険で提供する必要は無いでしょうと言う厚労省の構えに、強い憤りを覚えますし、だからといって安易に混合診療や自費診療に進む事は、非常に抵抗があります。
今回の改定に対する日歯の他人事のような執行部のコメントは、いかに日歯が、何も出来ないやらないを貫いてきたか(笑)の証拠ですね。
長い信頼関係で来た口腔健康管理中の患者さんも、システム上終了させなければならないこの事実を、どうやってうまく伝えられるか分かりません。。。。

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