1月 22, 2014

安全基準とは?

ボーイング747
昼間、メシを食いながら何気に見ていたナショジオTV。航空機メーデー特集をやっていた。飛行機事故の検証をナショジオでは今まで何度か特集しているのだけれど、これもその一つ。BA(ブリティッシュエア)ロンドン発パース行きのボーイング747が、なぞの発光に包まれ、全てのエンジンが停止しあわや大惨事となる直前までの経緯をドキュメンタリー形式で作った物だ。
実に面白かった。

ワシは年間の国際線利用が(山形兄ちゃんほどでは無いが)それなりの何十万マイルになるくらい利用している方だと思う。飛行機の歴史というか旅客機の歴史をひもとくと、航空力学的発達と共に未経験のトラブルに巻き込まれ亡くなった人々はかなりの数に上る。しかし人類は、危機管理経験則を科学で裏打ちしながら数々の困難に打ち勝ってきたおかげで現在の「安心して搭乗」出来る航空路線を拡大してきた経緯がある。
かつて、過去の有識者達は航空旅客を「神をも恐れぬ暴挙」と酷評した時代があった。しかし人類はそれを乗り越えつつある。

コメットMk.4
BAのなぞの発光危機は、実は火山灰によるエンジンの焼き付きで、人類が初めて経験した航空機事故。しかしその後その経験は安全運行基準に十二分に発揮され、アイスランドのボルケーノ爆発では、欧州中の航空機が足止めして、ワシの友人達もその混乱に巻き込まれたりしたが、これは致し方ないこと。
あるいは、スイス上空での旅客機衝突事故や、イギリスのコメットジェット連続墜落事故、近年なら2009年エールフランスの大西洋墜落事故など、痛ましい歴史の中から安全基準が見直され進化し、そしてワシらがその安全を教授している。

都知事選に出馬した田母神氏が原発の安全性を増強して再稼働をするべきと言ったことに対して、脱原発を掲げる左巻き市民グループが一斉に猛反発。気持ちは分かるが、此処でちょっと考えたい。安全基準と人類の英知は何時までも進化し続けると仮定するなら、航空機の歴史と照らし合わせて考えて見ては如何だろう。
科学を盲信するわけではない。しかし、科学の最終目的は人類の幸福である事に異論は無いだろう。ならば、ビックバン以来誕生した放射性物質を何時の日か我が手に収めることは神への冒涜なら、かつて航空旅客を非難した過去の有識者と同じでは無かろうかとふと考えたりする。
しかし、それは何時までもリスクが存在するのだからと言うならば、個人で旅客機を選択しなければ良いのだけれど、原発はそうではないと反論するだろう。否、論点がずれているわけで、それはお門違いの議論だ。安全基準の話なのだから。

余談だけれど、辺野古の小さな町にどれぐらいの左巻きプロ市民が移住したか知らないが、そんな事より国家の安全保障に関わる問題にたかが一町長がとやかく言うこの国は、平和ぼけも甚だしいし、安全保障のファウンデーションを進化させる気もさらさらないのなら、安全基準の改革を放棄した日本の未来は、実に暗いのではないかな。

飛行機に乗るとき、落ちたら死ぬと腹をくくって乗るからこそ、そのありがたみが身にしみるというもの。


2 件のコメント:

広瀬寿秀 さんのコメント...

辺野古市長のバカバカさは、米軍キャンプハンセンの土地返還を拒否しながら、普天間からの移設には反対するという点である。米軍基地に勤務しながら、米軍撤退デモを叫ぶ人々と全く同じ精神構造であきれる。同じ米軍基地をもつ三沢市と比較すると、国県支出金が圧倒的に多く、ごね得になっている。この人らには人間としての矜持がない。腹が立つときは、アキ・カウリマスキの「ル・アーブルの靴磨き」を見ると、幸せになります。最後のどんでん返しは、すごい。

kuma さんのコメント...

最近の奴ですね。このオウティネンおばちゃんスキです。カウリマスキの映画には彼女が絶対必要。とても良いドラマだと思います。
反対運動の左翼市民グループは、これでメシを食っているからプロ市民ですな。ごねてナンボの世界。でもこれは多くの沖縄の意志ではないと沖縄生まれの沖縄育ちが良く言います。が、左巻きに反対すると得体の知れない恐怖があるのだとか。その辺がよく分かりません。