最近とみにまた、「地域一番になる歯科医院」とか「スキルアップでナンバーワンに」とかいうDMがこりもせず舞い込んでくる。ウチをなんだと思ってるんだ(爆笑)。
奇しくも、当院でもこの手の話で会議では話題にはなるが、こんな記事を見つけた。
ナンバーワン志向だから日本経済は転落した・・・・・プレジデント
なるほどなのである。世のコンサルはまだこのことに気がついていないのだろうか。ナンバーワンは今の時勢の競争を勝ち抜く上で重要なのかもしれないし、当院もそのつもりで今まで頑張ってきた経緯もある。しかし、それは技術の革新や思考の転換ですぐさま逆転されてしまう危険を常に持っている。そのためにどれほどの経費を費やしレッドオーシャンを泳ぎ切らなければならないのかあまり触れられてはいない。かつての日本企業はグローバル化の波に負けないようにこれを目指してきたが、今や支那や印度に超されてしまっていることも事実だ。日本でなければ困ると言う声は沢山聞いても、価格競争で苦渋を飲むケースが後を絶たなかった。
貧困までは行かないまでも、そういう国を旅すると「JAPAN」ブランドのすごさを見せつけられることが多々ある。相当な支那マネーが入って来ていてもだ。日本のマスコミはそういうことにはあまり興味が無いので報道すらしないけれど、本当に望まれている「日本」は世界中至る所で目にする。だからこの20年の日本の経済成長はいまいちの感がありそこを指摘して悦に入るアナリストは大勢居るけれど、本当に大切なのはそこではない。
なぜなら、今まさに日本の企業は大変な勢いで世界中の信頼を勝ち取っている。このビジネスモデルの転換・・ここが大切なのだ。現在元気いっぱいの日本企業の真の姿を私たちは知らされていないではないか。
我々医療や介護にしても、どれだけ多くの人を集められるかは、その行った医療や介護に対する唯一の評価であったりもする。しかし、本当に大切な事は、関わっている患者を含む人達みんなが真に幸福であるかと言うことであり勝ち馬の目を抜くことではない。医療介護が新しいビジネスモデルに右習えとは行かないことは重々承知だ。しかし、お互いの幸福という理念はまるで一致する。
以前このブログでホスピタリティロジックという本当のホスピタリティの意味を無視したコンサルの詭弁を紹介した。これとて自院アズナンバーワンになるためのプロトコルなのだろうが、同調する情けない歯科医師が大勢居ることも現実。今まさに「困っている」「藁にすがりたい」まではまだ理解出来る。しかし、更なるスキルアップ!と、こんな事を持ち出してくるのは神経のつなぎ目の問題だろう。当たり前のホスピタリティが出来ない人にとってはこれが珠玉なのだろう。
昨晩、ガテマラに帰る高校時代の同級生と痛飲した。世界中を飛び回っている彼は世界から恋われて今の仕事がある。日本人はすごい。でも世間知らずだとつぶやく。井の中の蛙の話をした。井の中の蛙にしか見えない小さな美しい青い空は認める。でも、そこを出たらもっと広い美しい青空が見える。でも鳥に食われるリスクはあるけれど。
僕たちは、食われるリスクを承知で外に出たいねと、話し込んだ。競争に勝つためではないリスクの意味がわかる年齢になってきたのだろう。
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