4月 13, 2023

スーパーGPになりたくて、駆け込み寺(笑)

 開業して35年。開業当初から、何でも出来るスーパーGPになりたかった。歯科が面白くて仕方なかったし、それで大きな収入を得たかった。通常の歯科治療も90点、補綴もPRD分類ならクラスIVまで普通に。保険でフルマウスリコンストラクション。必要があればインプラント、必要があれば矯正。それが普通だと信じていた。だから必要なスキル習得のため何度も講習に伺った。知識は本を読みあさった。やらないのは悪性腫瘍をはじめとする全身麻酔下の口腔外科手術にしようと。一時期はそれさえも考えて歯科総合病院(先輩の熊本の伊藤先生が憧れ)構想もあったが。東洋医学や漢方も猛勉強して上海の中医学院の通信教育も。あれほど支那が嫌いなのに(笑)。だから、大概の診断は出来るし、手を付けられる。一時期はその辺の内科医以上に色々わかっていたつもりだった。口腔の健康は体の健康。葉を見て木を見て森を見て山を見る。山を見たら大地を想像し広がる空と宇宙を想像する。これが本当の医療だろう。

近年、新規開業の先生方が「これは私には出来ません」とあまりにも普通の治療を大学病院に送るケースが激増していると、某教授が嘆いていた。内容たるや普通のちょっと難しい部類のエンドやペリオ。じゃあ何をしているのかと言えば、保存修復のみで生計を立てているという。そしてそれを修復シペシャリストと自称するらしい。面白いか?その仕事?と思うのは私だけではないだろう。やや難しい治療に手を付けて訴訟を恐れている風でもないらしい。単純に知識とスキルが圧倒的に不足しているのだという。何故そうなった?まあ、国試の選抜試験が原因だろうなと想像はつく。教育に問題有りだろう。卒後何でもかんでもセミナー大はやり万歳だ。

さて、先月あたりから他院からの流れ患者が急増している。一番多いのが「この歯はもうダメだから抜いてインプラントしかありませんね」と言われ、セカンドオピニオンと言うか、もうそこには行かないから診断してください、、というやつ。。ちなみに全てエンドとペリオで問題解決出来た。もちろん保険診療で。中には出来ないのもあるけど、診断順番が違うでしょ。インプラントありきじゃない。インプラントは目的ではなく手段なのだ。

何だろうな、、、この言い回しは、米国発祥で(20年以上前から米国の学会の発表にて、ええっ??この歯抜いちゃうの??という特有の経営重視診断?あるいは訴訟回避診断?)首都圏の特有の物だと思っていたら、地方都市ですら、コンサル重視経営重視、診断技術はおいといてという歯科医院が増えた所為もあるかもしれない。

当たり前の義歯増歯、ウチでは出来ないのであと一ヶ月このままで。下顎フルなのに5歯しかないPDをあと1ヶ月使ってくれと言われて当院に。何とかする心意気さえあれば何とかなるケースでも出来ないからで済む? あるいは、5時5分過ぎたら、もう終わりですから診ることは出来ませんという歯科からいきなり流れてきて5時30分に当院に。うちだって5時までだが、痛いんですよと言われたら。まあ、その医院の気持ちはわかるが、ウチでは心意気で診る。そしてもちろん終わるのは遅くなる。

ちなみに最新データによると、米国のインプラント新規患者は激減しており、より審美性の高い、よりFantasticExcellentな、よりdigitalで簡便で早い、そして今までに比較して料金が安い、そんな物が選択されるようで、何ら過去の反省がないばかりか、トピック重視の歯科医院経営がまたまたクローズアップされているようだ。結果、我が国では米国帰りの日本人は洗脳されやらなくてもやっても10年経過後に何ら差がない「余計??な」手術が最先端とばかりにトピックとなる。否定はしないが。

まあ何にせよ、患者に向き合い寄り添えれば何でも良い。しかし、知識不足やスキル不足は遺憾ともし難い。不足していても患者優先順位が違うのか。まあ、と言うわけで、駆け込み寺状態の当院、、貧乏暇無しwwwwwww(T-T) 他院がうらやましい!? アポ外で来るのも沢山だからそりゃ、これだもの、Google評価低いわね(笑)



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