仙台で行われた口腔インプラント学会に行ってきた。日曜のランチョンセミナーを頼まれたせいもあるが、個人的に数ある登録学会の中では、とある理由で一番参加率の低い学会なのだ。国際学会に比較しても圧倒的に参加していない。私が入会したのが1990年だが、当時は1000人いるかいないかぐらいの組織だったけれど、今では日本一の約15000人という大所帯の学会になっている。
名古屋の吉岡先生の言葉を借りれば、スーパーカーを運転しているかのような感触や、かつてのマシンサーフェイスフィクスチャーを彷彿とさせる埋入感覚を持つすごいインプラントの紹介をしたが、このネオスインプラントは日本でまだ1年しか経っていない所為もあって知名度はほとんど無い。
使えばわかるすごいインプラントで、ドイツではすでに販売実績第2位を獲得している。一つのインプラントがインターナルとエクスターナルヘックスになる利点は、長くインプラントを経験している先生にこそ使って頂きたい物だ。
20年オーバーのロングタームクリニカルケースなど私の自慢話を根気よく聞いて頂いた参加者の方々には頭が下がります。ネオスももっと有名な先生を持ってくれば参加人数ももっと増えて良かったと思っていることでしょう(笑)。
さて、何故その時私はそのインプラントを選択したかという命題で、時間の関係で本当は話したかったインプラントデザインの収束の勝手な理屈を追記しておこうかな。
フォースコントロールはインプラントで感染と同等の重要項目だと思っている。ここにオーストリアナソロジーを絡めて考えた方はそう多くはないと思っている。それも90年代初期にだ。
その時代平行して東洋医学の本を読んでいた。そこに東洋医学と物理学の融合の話があった。咬合面に加わる咬合力はどんな方向からでも震盪エネルギーとなって根尖に伝わり、そのエネルギーは熱エネルギーに変換される。骨内のハーバース管フォルクマン管のシステム構造はまさにクーリングシステムとなっている。
この考えから導き出される結論は、インプラントデザインはフラクタルなマンデルブロ集合に近似するべきであり、これこそZ²=Z+C(複素数列Zのn→∞ に発散しない複素数C)に適合すれば自ずとルートフォームの近似になる。例えばブレードが何故だめだったのかなど、この考えで即答なのだ。そしてバイオホライズンやネオスデザインがいかに近似しているかも、私の中では即答なのだ(笑)。
ここまで来てふと思った。おいらは変態だな(笑)。
会場を賑わしているデジタルデンティストリーも相変わらずこの4〜5年発想が変わっていないかなという感想。前々回のケルンでのIDSに参加したが、その時から変わらずデジタルスーパー衛生士ロボやデジタルスーパー技工士ロボの育成に躍起になっている。生身の彼らの仕事の代わりをデジタルな0と1にいかに正確に変換させようかという発想は、ベクトルとして違うような気がする。まるでジョブス氏が出てくる前のPCの黎明期と同じだと何人が気がついているかなぁ。
これじゃあ、もうすでに某国で行われたロボットによるインプラント埋入手術が大成功をおさめ、デジタルドクターが手術し、しかしてそれは医療としてどうなのかと言う議論がおざなりで、まさしく手塚治虫が昭和50年代に漫画の題材にしたスーパーコンピュータが管理診断施術する総合病院の話で、最後にその病院は崩壊する。歯科医療人はこのベクトルでは誰でも良いことになっちゃうんだなぁ。
あと十年くらいでリアル老人になる私が心配しても始まらないが(笑)、同じ歴史を繰り返すとはまさしくこういうことかもしれない。
最後にデジタリアンに良いことを教えておこうかな(笑)。
AIとフラクタルの融合はDNAと同等の意味になるんだよ。忘れないように(笑)。
1 件のコメント:
名前をイニシャルでは無く、実名で出していただいて、光栄至極です。私は先生のように頭が良くないので、難しい話は理解できないのですが、どういう訳か?私もバイオホライズンズとネオスに興味を持ったというのは、まさに、光栄至極です。
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