5月 02, 2023

ここは自由が丘なんだよ、青森じゃないんだよ。(その1)

 現在11名いる当院の衛生士(以下DH)は高度な教育を受けさせている。勤務継続最大34年、30年代3名、中間、若手、分散というラインナップ。海外学会はもとより、国内の学会やセミナー。それよりも何より、自分たちで問題点を探して全体ミーティング時プレゼンをして、情報の共有はもちろん、不足ならスキルの共有も常に行ってきた。得意不得意も克服するように研修を重ねて、悪い部分を指摘するよりどうすればそうならず、どうすればもっと良いかを検討している。要は、スーパーDHを目標にしているのだ。やや不足しているのはコンサル主導型のホスピタリティか(笑)。それとて各々時間が解決するからコンサルなどいらないし、むしろ各自に任せている。そしてそれは不足ながらも患者の心をつかんでいる。


そんなウチの衛生士が、友人DHの誘いもあって東京は自由が丘の小綺麗なK歯科医院に移っていったのが1年半前だろうか。当院としては非常に痛手だったが、彼女の人生を、私たちがあれこれ指図するものでもないし、何より彼女が自分自身を別の見ず知らずの地域で挑戦させたいという向上心もあったのだろう。もちろん後ろ髪引かれるほど、活発で朗らかで、自分の意見をキチンと言える素晴らしいDHだからこそ、旅を経験するのも人生の糧になるだろうと送り出してあげた。帰ってくることは期待せずに。

そんな明朗快活だった素敵なDHが、先日帰国してきた(笑)。どうやら、日々最大級のハラスメントを受けていたが、じっと我慢する毎日に心が壊れたようだ。「K歯科医院をやめてきたんですよ。」そして心が崩壊するほどの精神的ダメージを受けているようだ。当院に復職する意志はあるようだが、あまりにも心がすさんで今はそれどころではないようだ。一体彼女に何があったのだろう。

自由が丘に行ってすぐに私に状況報告と言うか質問が来た。今、歯周病のレントゲンの読影をしなさいと言われ、勉強しているが、キチンと読影をして診査診断した結果と他の検査結果を院長に報告し治療指針を建てるのだそうだ。凄く難しいので色々教えてほしいと。院長に聞いたら?と言ったが、教えてくれないという。まあ、悪くはないが診断するのはドクターだから参考までにでしょう?と言ったら違うのだという。それならと彼女は勉強するが総合診断はなかなか難しい。何とか診断すると、今度は診断結果が違うとぼろくそに非難され、また、院長の診断や処置に疑問を持つと頭ごなしに否定されるという。だったら何のためのDH診断なんだろう。診断基準の説明などない。当院では、レントゲン診断から精密検査結果、その他検査の結果の診断は全てドクターが行う。日々患者に接して処置を行うDHの情報は重要なので、それを元に処置内容を変える診断もドクターだ。カンファレンスにDHを参加させるのは素晴らしいが、頭ごなしにボロクソ言うならはじめからいらないでしょ。ちなみに私は、DHに叱られた時(笑)が自分の反省点なんだとして最高に感謝している。DHが意見を言ったならそれを実現するために頑張れる。

で、そのボロクソ内容が、「あのねぇ、ここは自由が丘、青森のような田舎じゃないんだ」。「ここは何処だと思っているんだ」「一日100人来る歯医者で働いてたのに何でこんな事も出来ないんだ?」ハイ、私の琴線に触れました(笑)。

出た。東京の自由が丘の勘違い都会自慢歯科自慢。「保険ではやってられないから保険の患者の治療は適当でいいんだよ」実際治療の内容はDHのちくり(笑)だが、耳を疑う内容を聞いた。そして「自費の患者様が最優先」という相変わらずのロジックで、DHは脱力する。確かに自費患者のプライオリティが高いのは認めるしかし、保険患者は適当治療で良いとか意味が分からない。保険でキチンと出来ない奴が何で自費でキチンと出来るんだ?そして、私がいつも言う「なんで保険医をやめないのか?知らずに来る患者に失礼ではないのか?患者自身の保険で正しく治療を受ける権利は奪われていることに患者は気がつくべき。それをカモフラージュすることで自費診療の価値を上げるという卑怯さもさることながら、そんな奴にまともな医療倫理観さえある訳がない。こういうドクターは、全てのことにおいて自分に酷く自信がないので他者に八つ当たりするのが常だが、そうなんだろうなぁ。自由が丘の患者さんが可哀想だ、、と上から目線になってしまう。

まあ、自分が一番偉くて賢いと勘違いしている院長はごまんといるが、そうでなければ自分を誇示できないのだろう。可哀想な人達なんだが、それが他人へのハラスメントになる事は人として許せない。自分の不始末はDHの所為、DHの不始末はDHの所為。どっかで聞いたことある台詞(笑)。会社で偉くなるのとは訳が違うことが理解出来ていない。本当にこんな子供のような奴が偉そうにきれい事のHPでは、世界基準だ、必要なことを当たり前にだ、と、美辞麗句を並べている。良い時代だなぁ。

さてどうだろう、保険医をやめてくれないか。自称つまらない保険にしがみつくなよ。で、再建治療のそれを否定して自費に誘導するなよ。あっ、あるいは、うちに来て私の代わりにやってほしい。好きにしていいから。で、当院の今以上の臨床成績を残せるよね?(笑)自由が丘だもの。

(続く)


0 件のコメント: