土日の2日間、鶴見大学で行われた口腔リハ学会に参加してきました。こう言う学会に参加すると思うのですが、ワシらが普段行っている臨床はつまり口腔リハビリなんですな。何らかの障害があって、そこを改善する事こそすなわちリハビリテーションの定義です。
かつて、アメリカンナソロジーの大家「保母須弥也」先生が「オーラルリハビリテーション」と言う本をお書きになり、世の歯科界にリハビリテーションの言葉が浸透しました。確かにこれが出発点になってワシのヨーロピアンナソロジーは花開くのでした(爆)。
リコンストラクションを前提にしたこれらの考え方は、当然ワシの医院のファウンデーションコンセプトの一つでもあります。インプラントの小賢しいテクニックの披露合戦など末端の末端だと言うことを痛感します。そして、これはあくまでも疾病治療と再建治療とのリレーションを考えるに、あくまで疾病ではなく再建であるという点に注目すれば、リハビリ自体「ん?」と言うことになりかねませんから、正しいと感じる認識とその認識に対する哲学が益々持って必要となるわけです。ウチの勉強会のみんなにも参加して欲しかったと痛烈に思う学会でありました。
一般的な歯科診療は、まさしくリハビリを前提とした処置となります。ですから保存修復もペリオもエンドもそして義歯やインプラントに至る様々な歯科細則全てがこれに当てはまるのですが、今世紀初頭から、特に高齢者の摂食嚥下障害に対するエビデンスが確立されてきて、いわゆる口腔リハビリとはそれら全てを網羅した全人的考え方と進化したわけです。だから逆に、それこそが口腔リハビリと勘違いされる側面も持つようになってしまいましたが。。
ですから今学会の演題も驚くほど多岐にわたるのです。そしてその中から特に摂食咀嚼障害にターゲットを絞った特別講演は非常に興味深いモノでした。まあ、詳細は少しずつ書いていきますが、発音と口腔リハビリとかVF無しでの頚部聴診による摂食嚥下障害の診断が可能とか、ワシにとっては新しい新鮮な話題で大変楽しかったわけです。筋ジスのDMD,MD,MGカテゴリーなど記憶の彼方に飛んでいましたから、その咬合訓練やリハビリの危険性や本当にもっと勉強しなきゃ。パーキンソンの服薬と摂食誤嚥の話など「へぇ〜、そうだったのか!!」の連続でした。恥ずかしい<m(__)m>。
さて、土曜の夜、ジャーナリストのO氏や保険医協会局長と、日曜スウェーデンのカロリンスカ大学に向かうウチの衛生士2名の壮行会を行いました(笑)。ポイントは、、何を学んでくるかでは無い事をはっきり言っておきました。ま、ほとんどの先生方は。お金出して行ってもらうんだからそれなりのことをキチンと勉強してきて、ウチの病院に還元できるように頑張りなさい。。だと思うんですね。でもワシは違う。そんな事は言わない。
「1週間スウェーデンの空気を吸ってきなさい」
これだけです。
浅草人形町から有楽町のガード下に河岸を移し、朝早い彼女らではありますが話は尽きなかったのでした。特に一人、カナちゃんは初めての海外旅行が弱冠22歳にしてスウェーデンというのは本当に恵まれた環境なんだと理解して、思う存分「他国の風」を感じてきて欲しいモノです。あ、サポートの野沢ネイサンはほぼ自腹参加、これはこれで素晴らしい事。二人とも、残って仕事しているみんなの分よろしくお願いしますよ。来年はエビちゃんかアキノだからね。次の世代を背負うのは君たちだから。これで、スウェーデン研修組は5名になったかな。嬉しい限りです。
そうそう、土曜日の昼、愚息の誕生日だったので、昼飯を一緒に鶴見近辺で。大学では完全ネイティブ英語は君しか話せないようで、外人来た時とか色々良いように使われているみたいだけれど、それはそれ、絶対後で自分に返ってくるから安心して超ドベタな歯冠彫刻の宿題に励みなさい、、と、小遣い渡した(笑)。
そんな土曜日曜だったのでした。。
0 件のコメント:
コメントを投稿