3月 04, 2013

災害時の歯科医療学習会

ちょうど2年前に起こった大災害の教訓を忘れないようにする意味でも、こう言う企画はコンスタントに行われていなければならないわけで、ワシと岡田先生が講師となり、盛岡で「災害時歯科診療」の講演をしてきました。

運休していた新型こまち
猛烈に発達した低気圧の所為もあってか、新幹線のダイヤは乱れるし、秋田新幹線は脱線して運休だし大変な状況の中、お集まり頂いた先生方には感謝申し上げます。実は今回の企画のオファーを頂いたのは1年くらい前の話でしたが、ワシのタイトなスケジュールと(笑)どうしてもタイミングが合わずに今に至ったわけですけれど、考えて見ればこの方が時期的に良かったかも。これほど寒かったかなぁと、ああ、そういえば被災地は寒かった、、等と思い出せたのでした。

災害時の歯科支援のポイントは2つしかありません。情報の共有、命令系統の1本化。これにつきるのですが、思い出してみると歯科医師会を始め保険医協会、自衛隊衛生隊、各大学のボランティア、自主ボランティア、等々が、思い思いの方法と場所で思い思いの歯科治療を行うと言う事を目の当たりにして愕然としたものです。すりあわせなんか出来る訳がない訳で、何故かというと、皆各々に特命を受けているからね。これが難しい。
皆「何とかしたい」という尊い思いが、まるで空回りをして合理的に動けない最大の理由は情報共有と命令です。命令を出すからには責任が伴います。最高責任者があちこちに沢山居るんだもの、そりゃ困るわね。仕事している歯科医師も皆御山の大将から降りたことのない人ばかりだしね。

個人的には、全てが常に訓練されている自衛隊の傘下に直ぐさま入り、方面部隊長の命令下で全て動くのが最高に合理的と思っています。そのためのリーダー研修を、歯科医師会等のアソシエーションで常に参加出来るように、年に一回とか定期訓練参加させるのがよろしいのでは。

岡田先生の在宅診療のエキスパートとしての災害時歯科支援参加は、ある意味現実味を帯びていて非常に参考になることは間違いない。大震災時の田老地区歯科支援の成功の背景には、ワシの情報共有と責任所在の統一システムの構築と、現場での岡田先生の器具機材の内容を理解した上での的確な診断があったわけで、両者のどちらかが欠落しても上手くはいかなかったわけです。

懇親会後、一旦部屋に戻ったのですが、その後別グループからの求めに応じ、久しぶりに28時とか狂ったMOGIばりに痛飲してダウンしたのでした。最後の天ぷら蕎麦は、さすがに余計だったかも(笑)。


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