10月 31, 2012

歯科の翻弄とインプラント

ローマでのインプラント話を考えました。特にこれといったトピックはありませんで、ミッシュ先生のお話は、今年のテーマなんでしょうね、サンデイエゴ、ホーチミン、シドニーに続き4度目の同じ内容の聴講でした。テクニカルでは、毎月のように来るピコ先生の、DMのごとくの特別サージェリーの世界は、、、感心です。。
世界中から(今回はイタリア人が大勢だったけど)集まる国際学会に於いて、聴講の度にいつも思うのは、先進技術の必要性と社会学的妥当性なんですね。東京の審美のお偉い先生が、毎度公言する「患者のニーズの高まりに答える技術の必要性」は患者のニーズを作り上げたのは歯科医師自身であり、その理由は隣設医院との競争という根本的な発想が欠如していて、そのことを金科玉条のごとく奉り信じる若き歯科医師達の涙ぐましい努力の背景には、何の事は無いグローバルコンペに参加して負けまいとするだけの、要するに社会性の欠如した個人主義的な歯科医療が待っているだけではなかろうかと。
これって、本当に世界に誇れる日本の医療体系に合っているんだろうか。

何となくラテンな雰囲気一杯のイタリアの症例を見るに、なんだか、、世界はあんまり関係ないしぃ、、なんて言う感じの雰囲気が伝わってきます。EUの危機を招いているのは、勤勉なゲルマンの税金が暢気なラテンのなあがぁ〜い昼飯時間に流れることに問題有りということな訳で、医療の中にもその臭いが一杯ですな(笑)。

さて、ICOIと言う20年近く前から加入しているインプラントの勉強会学会のアジアパシフィックセクションからディプロマの更新講義と試験とアップグレード(笑)課金の案内が来ていました。すでに他の予定が入っていたので行けませんから、ワシはもうすぐ来年の3月でこの組織の認定医ではなくなります(笑)。誰よりもICOI学会に参加していても関係ないみたいですね。
ていうか、インプラントでの症例数何千本だろうが、何十本だろうが認定書があると重宝されるこの時代、その傾向を作ったのは前述のグローバルコンペであり、その内容にどのような疑義が隠れているかもしれななど患者さんは知るよしも無いと言うこと。いっそインプラント全て親方日の丸の国家認定にでもしたら如何か?ワシならよほど嬉しいがね。

ちなみにワシはこの間、症例として、クオーターくぎりである所の2500本をやっと超えましたが、これが多いのか少ないのか皆目見当が付かないですよ。1/10の本数でもワシより偉いと言われる先生すごい沢山居るみたいだから(笑)。ま、関係ないけど。ワシは認定書より、楽しく海外で勉強できた方が良いので、国際学会は可能な限り参加しようと思っています。だから、ここ数年、約3ヶ月に一度は国際インプラント学会で精進している(爆)ワシです。不思議と国内学会は全く日程が合わずほとんど参加することがありません。だから、昨日今日インプラントを始めたけれど私的資格だけはちゃんと持っているという若き先生方の足下にも及ばない(笑)くらい看板とかは何もないワシです。口腔インプラント学会もあれもこれも、その昔のおかしなシステムに翻弄され、未だ認定医すらありませんし、要領も悪いのでその他の数ある様々なインプラント学会の認定医証もありません。そんなワシがオペしますので、そういうのが気になる患者さんは気をつけてください(笑)。

ところで、イタリアの先生方ってとってもオサレです。モデル体型のイタリアンデザイン着用の雑誌から抜け出たような美男美女がそのままドクターになってます。短足胴長一部ユニクロのワシとしてはどうやって自分の存在を知らしめるか大変です。いや、すぐに陰に埋もれてしまうくらいコンプレックスを持ってしまいますから、大声で話すとか身振り手振りを大げさにするとか、バカになるとか、以外と大切かも(笑)。

かつての同盟国はやはり何から何までラテンなのでした。


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