4月 03, 2017

歯科医療過疎地区ですが、、それがなにか?

新宿の丹羽(ニワ)という偉そうな世間知らずの地方営業歯科医師のFB書き込みのおかげで、FBだけじゃなくいろいろなところで、ある意味面白い議論が巻き起こっている。おまけに彼女は「保険診療の闇」とか言っている事に、ワシもかちんときた。首都圏開業医の中にはエンドでもペリオでも補綴でも何でもかんでも保険を否定する上に自費が成り立つという構図があたかも正義のように振る舞う向きの方もいらっしゃるが、あに図らんや、WHOの歯科国際比較アウトカムでもわかるように、それは間違いなのである。

むしろ、テキトーな保険治療をしているからこそ、それを否定できるのだろうなと、賢い諸氏は気がついている。なぜなら、たとえばだけれど、、、保険のフルマウスリコンストラクション症例などで20年以上症例メンテなど持ち合わせていないから、見たことないから、経験無いから、、ではないかな。
逆にこれはどう理解する?某有名な東京審美歯科医院で数百万単位の補綴で、ある患者さんが相談に来たので「全てやり直してもらいなさい、いやだと言ったら裁判してでも。証人になってあげるから」半年後、全てやり直してきたその患者さんが感謝のお菓子を(笑)。田舎の歯科医療過疎地域のしがない開業医の助言なんだけれどね。

ワシがパーフェクトだと言っているのではない。いろいろな事例があるにもかかわらずタグを貼り付けるんじゃないよと言っているのだ。

知ってるか?新宿丹羽先生(名指し)。世界中を旅して(22カ国エヘン(笑))、世界中の歯科医師と話をしながら出た一つの結論を教えてあげよう。真野医師の著書「日本の医療を比べてみたら・・・」でもわかるように、10勝5敗3分けで日本の医療は世界一。ではと言うことでそこにワシが勝手に日本の歯科医療をそこに当てはめてみると、医科以上に日本の歯科医療の一人勝ちなのである。そのファウンデーションは明らかに社会保障制度による。そんなことも知らずに「保険診療の闇」とかよく言えるなぁと、逆に感心する。
別にあなたがこの地八戸で頑張ろうとか勝手ですが、多分自分の知見のなさや無知に恥じることでしょう。

さて、歯科医療過疎地域の八戸なので(笑)、ワシは昨日日曜日休みを返上して、岡田先生と供に、ベルメゾンK入居の経管とペグの患者さんのお世話のお手伝いで朝の7時に集合した(無償勤労奉仕)。看護師の一日は大変であるが、こういう経験は歯科医療過疎だから(笑)どんどんするべきなのだ。この施設の最大の付加価値はワシが決めた「徹底した口腔ケア」である。八戸は染め出しの経験の無い人ばかりと丹羽氏は言っているらしいが、介護の現場とは言え、らしからぬシステムなのだ(笑)おかしいですね。きっと新宿当たりの介護の現場はもっとすごい口腔ケアを実践しているんでしょう。

勝手が違うとは言え、介護の現場最前線の状況が本当に手に取るように経験できましたね。しかし逆に、これは本当に看護師の仕事か?と言う疑問も多数出現。自宅では家族がやっても良いが、介護士はだめ、看護師ならオーケーとか、意味不明のことが沢山ありすぎ。法的な問題なのだろうが、歯科麻酔の問題も含めまともな整備が必要なのかもしれない。どうやら「介護の闇」・・(笑)は、財源となるお金はもとより、こういう細かなシステムの不合理から来ているような気がしてならない。人ではない。お金でもない。仕組みの問題ではないか。

(デイサービス利用者おじいちゃんが指先を紙のようなモノでちょこっと切りました。絆創膏を貼りたい。絆創膏を貼って良いのは看護師だけで、介護士はやってはいけません。看護師は今手が離せない。なので隣の目がよく見えないおばあちゃんに貼ってもらう、、、、こんな笑い話が現場には充満でしょう(笑)だから、デイの現場には看護師が常駐するのですが、どこにそんなに潤沢に看護師がいるの?と言う話になるわね)

全てがこんな感じ。お金じゃなく人が足りないために倒産した介護施設は昨年だけで108件中6割を占めると言います。そして民事再生法の適用はゼロ件。なぜなら、もう一度介護事業再建を願う事業者がいないと言うこと。何故居ないかというと、過酷だからと言うこと。これが本当のこの先の未来なのですね。これは北欧を代表とする欧州の介護の実態と比べる意味が無いことを物語っています。

一日、ホームでの介護度の重い入居者管理の経験を終え、岡田先生に報酬の代わりのお土産をあげて(笑)ワシはそのまま夜間待機に入ったのでした。長い日曜日なのです。。。。

さ、歯科医療過疎地域ですが、それがなにか????



2 件のコメント:

広瀬寿秀 さんのコメント...

いつも先生のブログ見ています。東京の先生は、言っていることとやっていることが、別々で、あたかも民進党のようです。私のブログに最近きた東京の先生のコメントです。

「地方では無免許の歯科助手が治療行為をしても特に問題にならないので、保険治療メインの薄利多売(歯科医師1人で、一日の患者数が30人以上、月の保険請求が30万点以上)が可能ですが、東京ではそうはいきません。(東京で歯科助手に治療行為をさせたら大変なことになります。) 更に、東京では予約時間に来院した患者を長々と待たせるということも厳禁です。 そうなると、Wブッキングなどはできず、一つの予約枠に患者一人という歯科大学付属病院のような診療形態になります。 歯科大学付属病院は歯科医師養成機関であり、いろいろな補助金があるので、赤字になっても維持できるでしょうが、一般開業歯科医院が歯科大学病院のような診療形態で保険診療をすれば間違いなく潰れます。 特に東京は、経費(テナント家賃、人件費、外注技工料)がべらぼうにかかるので、自費診療率を高めなければ生活していけません。 歯科医師過剰問題で、マスコミは「歯科医院はサバイバルのために患者の奪い合いをしている」と言い、患者も「保険診療で丁寧な治療をしてもらえる」「患者が歯科医院を選ぶ時代」と思っていますが、現実には真逆で「歯科医院が患者を選ぶ時代」になっています。 ハッキリ言うと、「東京では、とうの昔に歯科保険診療は崩壊している」と言っても過言ではないと思います。」

それへの私の返事
「東京では、「保険では食っていかない」、「歯科医院が患者を選ぶ」ならば、自費専門歯科医院になるしかありませんね。 私も矯正歯科ですが、自費専門で22年やってきました。当初、2、3年はきつかったのですが、技術さえあれば、何とかなります。 臨床技術を磨いて、是非、自費専門歯科医院を目指してください。実際、東京では一般歯科でも多くの自費専門歯科医院が存在しますので、こうした先生と相談されたら、どうでしょうか。財政上、歯科診療報酬の大幅な増加は今後ともありえないでしょうし、レジン充填、エンド処置まで自費を勧められるくらい保険診療が崩壊しているなら、患者さんの側からすれば、だったらなぜ保険診療機関をうたうのかということになりますし、当然、厚労省も認めないでしょう。」

それへの匿名先生の返事
「私が言いたいのは「建前論は分かりますが、現実的には難しい。」ということです。また、保険医療機関だとしても、歯科医師の裁量は認められるべきと考えています。「

まあ、これが東京の歯科医を代表する意見です。こうした先生は地方に来てもだめでしょう。保険治療がそんなにいやであれば、自費専門でやればよいのに。看板だけ保険医を標榜し、実際には保険治療しか勧めないのは、患者を騙しているに気づいていません。

kuma さんのコメント...

まさしくその通りだといつも思っています。診断を元に処置を決める。こんな単純なことを保険の所為にするのはどうかしています。保険でやっていけないのに何故続けられるのかと言えば、保険を担保に自費を模索するだけの卑しい歯科医療を行っているからで、いつでも地方でやってみればよろしい。先生の言うように多分だめでしょう。保険医を返上するくらいの意気込みもスキルも無いくせに、あれやこれやと理由を付け全て人の所為にしているケースが目立ちます。
クレタ人の嘘つき、、と言うギリシャの逸話と同じ事を東京の先生方は言ってているわけで、それに気がつかない程惚けているのでしょう。東京で保険診療主体に十分な仕事をしている先生方を知っていますが、この先生の言い分では、何かずるをしているという理屈になりそうです。保険医を担保にしているくせに保険を否定する愚かしい行動をやめない限り、どうあがいても赤貧は免れないことに早く気がついてほしいものです。