12月 25, 2023

今年もそろそろ終わるが日本は世界の中でどう??

 今年ももう僅かになり、前向きに来年は海外の何処(の学会)に行こうかと模索している。多いときは年間5〜6回はあちこち行っていた。しかしだ。一昨年あたりから肝心のお足が酷く枯渇している(笑)。歯科医業の特徴的な、ある一定の年商を通り過ぎると(保健診療メインでね)、それを維持する為に大変なお金がかかり、経費を維持する為に自身の可処分所得はドンドン減少するというおかしな仕組みが現存するらしい。まさにそこにはまってズブズブ沼から脱出出来ない(笑笑)。

マスコミや一部の偏向良心的な意見から、日本は相当疲弊して先進的国家としてはもう二流だ三流だと言う意見を実はよく聞く。そうなの?煽ってない?誰が得する?

世界各地、二十数カ国実際に行ってみて感じるのは、明らかにJapan as no1の時代から今でも日本はそれなりに素晴らしいと思う。もちろん現政権の移民政策やジェンダー政策や、声だけが大きいマイノリティ迎合政策で辟易はしているが、日本を愛して強い国だと感じている人々は多い。日本保守党の勢いを見ればよくわかる。国債が多すぎて国の借金は国民の借金とばかりに、いまだ経済の大嘘を平気で垂れ流してデフレプロパガンダする日本の外務省の詭弁を鵜呑みにする無知を煽るマスコミと信じるまじめな国民。その国民を二流におとしめることをしているのは、明らかに日本が一流では困る人達で、確実に隣国の人々と米国だろう。


昔々、当院での酷く賢い勤務医だった優子先生が、デンマークの感想をブログっていて私の琴線に触れた(笑)。デンマークは数度行ったが、政治的に政情がやや不安定なのだけれど、なんと言っても欧州の王がいる。世界の王と呼ばれる王がいる。アフリカ諸国からも拝謁する。だから政情不安で移民政策で国民の批判を浴びまくっても、左傾政権は愛国サヨクという独特の立ち位置で国家をそこそこ安定させている。しかし、その移民の所為らしいが、コペンハーゲンのとんでもない量のポイ捨てゴミに驚いた物だ。社会保障を含む高い税率はもちろん、車のトンデモ所有税率どころか景観にまで税金(景色の良いところに家を建てると課税される景観税)をかけて集めたお金は国民どころか移民にもどしどし使う物だから、友人のデニッシュは激怒してスイスに逃げた(笑)。素敵な国だとは思うけれど、日本がまだ上だと思っている(笑)。これから始まる増税めがね税を含めてもだ。

世界の王たるデニッシュの王が、唯一ひざまずく天皇陛下の話を日本は全く知らしめることをしないのは、教育関係の中にも、日本を酷い国だと思わせる意志が存在しているからだろう。デンマークへの天皇訪問を機に、宿泊先として迎賓で恥ずかしい思いをしたくないばかりに、数百年の歴史あるお城を改築した話、あえてそこのトイレを作り直した話、そしてデンマーク王へ各国王が拝謁したとき作成する盾が城の壁一面に飾ってあり、その数は膨大なのだが、日本の盾はない事実。なぜなら、デニッシュ王より上位の天皇が拝謁すると言うことはあり得ないからだ。日本の天皇は、世界唯一であることを知らしめたくない人達がいると言うことだ。

北欧話題で一番誤解されているのが介護関係であることは、賢明な諸氏ならわかっていると思う。しかし、いいとこ取りの逸話は都市伝説に近い物が沢山あって、現場の人間としては困るのだ。この辺の話は次に回しておこうかな。伊丹から帰る機内でそう考えてまして、、、今日はメリクリなのでこの辺で止めましょう(笑) 続く



11月 24, 2023

入所者の死亡に関して

 ウチの施設に8年ほど入居していた方が、一昨日85歳でお亡くなりになりました。当施設で看取りまで希望されていたのですが、先月初め黄疸症状が酷く緊急搬送したところ膵臓癌からくる閉塞性胆管炎で。その後急性期病棟から他院の回復期病棟に移り、そこで膵臓癌の多臓器不全で最後を迎えた次第です。最後経管栄養を勧められたが患者が断ったという話を聞きました。

この方は8年前入居時、前病院で判断された経管栄養でした。その後当院の訪問診療にて、私やDHや施設スタッフと「口から食べるプロジェクト」をすすめ、1年後には経管栄養のチューブを外し何とか口から食べられるようになりました。体力はみるみる回復し、笑顔が見られ、意思表示がドンドン出来るようになってきたのは、やはり「口から食べる」ではなかったのでしょうか。

このブログでも何度か紹介しましたが、経管栄養から口から食べる所まで行くためには、医科主治医の協力がとても大切なのです。しかしかつて「俺の診断に文句を付けるのなら、もうこの患者は診ないぞ、死亡診断を書くのはオレなんだ」という心ない暴言も他の患者で受けたことがあります。文句を付けるのではなく、何とか口から食べられるようにしませんかという「患者」への提案だったのですが、その先生は自分の話にすり替えて激怒したようです。現場では良くある話かもしれません。歯科のくせに、、、と心の声が聞こえます。

摂食嚥下に関連する医科歯科連携はこれから益々重要になってきますが、医科の先生方の歯科への無理解の根底にあるのは「歯科」だからであり「口腔科」ではないからです。多分医科の先生方は歯科医師がどういうことを何処までしているのかご存じないことが沢山あると思います。青本の「医科の準用」項目は驚くほど沢山あります。厚労省が独自に判断して、法的根拠のない通知でその可否を決めているに過ぎません。残念ながら歯科医師側の思考はそこで止まっています。

私が歯科医師法17条の改定を強く希望する背景は、こういう細かなことが関係してくるので、なあなあで済まされる場合が多いのです。これが積み重なり歯科医師の大きな損失と患者の大きな不利益に繋がる場合があるのではないでしょうか。何よりも、当施設に入居していた8年ほどの間に、口から食べられるようになったこの方は、絶対に幸せだったのではないかと思っています。ご冥福をお祈りいたします。

11月 07, 2023

数日の逃亡で何をしたかというと・・・

 弾丸旅行は意外と得意だと思っている。かつて、ロンドン一泊で帰るとか、ヘルシンキ一泊で帰るとか、シアトル一泊で帰るとか、検索して計画する妄想が好きだった。決してマイル修行では無く、そのフライト時間がとても貴重な読書や映画に割り当てられる時間だったからだと思う。もちろんおまけとしてマイルは貯まる・・・(笑)。

今回の曼谷は2度目だが、泰国ラブが過ぎて、家まで建てちゃった同級生の影響で、一日くらいならと出かけたわけだ。弾丸と言っても残念ながらギリギリ二泊。2泊目の翌朝は朝4時起きだったが、心配でなかなか眠れず、実際は午前2時起き(笑)。二泊には入らないのじゃ無いだろうか(笑)。

しかし驚くのは曼谷の物価なのだが、日本よりも高い物が沢山ある。もちろんビッグマック指数は上。というか、バーツに換算すると如何に円が安いのかが実感できる。通常のスーパーやコンビニはもちろん、世界の一流店が集まるショッピングモールなども、多分免税申告しても高いのだ。経済成長率ははるか日本をしのぎ、高層マンションが次から次と建設されている。ショッピングモールも人の山。日本ではまず見かけない「おこもさん」も結構いるが、これでは実入りも悪くないだろう。宿泊ホテルでご飯を食べたが、サーブする女性の半分近くが矯正のブラケットがついていた。もちろん費用を尋ねると。3年から4年契約で、日本円で40万位から60万位。初任給やGDP比較すると、驚くのは私だけだろうか。

とあるデンタルオフィスを覗くと、ホワイトニングと矯正のみでやっているところがあり、中は患者で一杯だったので写真は撮れなかった。何か凄い勢いを感じる。かつて泰国での開業を考えリサーチしたのは20年ぐらい前だが、もう外から入ってくる余裕はないとみたが、地方都市はどうなのかわからない。泰国語の他に若い人達は英語が普通に話せるが、あえて使わない泰国愛国心だろうか。さすがに支那の色はあちこちでいやというほど見かける。まあ、地政学的にも仕方が無かろう。

車で、日本車以外を見つけるのがなかなか難しいくらい日本車しか無い。たまにドイツ車。アメ車不明。韓国車はなし。車は左側通行でハンドルが日本と同じだから輸入しやすいなのかなとも思った。そして、飯が美味いとも思った。

泰国素人だけど、明らかにいろんな面で日本は追い越されていると感じた弾丸でした。次は超穴場を知ってる高木兄ちゃんコーディネート弾丸を期待しよう。


10月 29, 2023

議員陳情、厚労省、総務省 

 10/26、27の二日間、衆議院、参議院のピックアップ議員への歯科に関する陳情と、厚労省、総務省への懇談を行ってきた。そもそもこの事業は保険医協会と保団連の事業だが、集会に参加しても(顔は出すが)サヨク議員達ばかりの中でのガス抜き集会なものだから、青森協会としては少しでも実現可能な議員をピックアップして陳情するようにしている。大体、技工士問題を話し合う場で、防衛費の問題を発言するとか、保団連ってかなりピンボケなバカなのである。

技工士問題に関しては、以前から私は話しているように、これは全て歯科医師の責任であり国やシステムは全く関係ない。既に困窮していた技工士問題の一つの解決策として、故橋本厚労大臣の時に、保健算定報酬7対3という(7が技工士3が歯科医師)仕組み(自主的にだが)を作ったのに、殆どの歯科医師はそれを守らなかった物だから、故橋本厚労大臣は激怒して歯科医師を罵倒した。何のことは無い。それが今まで面々と引き継がれ何も解決しないまま困窮度合いが進み、誰も技工士を職業として選択しなくなっただけの話なのだ。はっきり言うが、保団連で騒いでいる臨床歴30年以上の歯科医師達が悪の根源で、それを棚に上げて騒いでいるだけだから、多分この先も何も問題は解決しないと予言する。解決するとしたら、今の若い先生方が、新しい技工技術とそこへの投資に関して理解を進め、今現在大きく盛業している数少ない技工士のなんたるかを十分に還元していけば解決はするだろう。右も左もわからない、医師であると言うだけの議員に主管を頼んでも、歯科の歴史など何もわからないのだから、やはり無理に決まっている。保団連もどうかしている(笑)。

評価が低いから、患者が来ないからという、自分のことは棚に上げた、至極つまらない理由で、なおかつ技工士に対しての報酬7:3を守らないだけでは無く強烈なダンピング要求をして無理なら他に頼むからいいよ別に、、と恫喝して、とことん彼らを苦しめたのは、多くのアンポンタンな歯科医師なのだ。

さて、メイン陳情の歯科医師法17条問題は、まだまだ時間はかかりそうだが、田名部昌代議員が山田弘議員に超党派での歯科医師法17条問題の相談を持ちかけてくれていたことは、そしてこれからも再度声をかけ一緒に考える機会を作る、と言ってくれたことは、本当に一歩前進していると思っている。その他多くの議員の部屋を訪ねたが、もちろん会期中暇な人はいない。秘書に資料を渡し説明をするのだ。今回初めて杉田議員の部屋に行ったが、サヨクな酷い偏向報道のため差別レッテルを貼られたためか、誰もいなかったのが残念で、もし誰かいたら「私はキチンと理解している支援者の一人です」、と応援したかった。青山議員の部屋にも行けたのは良かったかな。日本を護る会の議員の方々は素晴らしい。

さて、同じ問題をまた厚労省の医政局と懇談した。前回より少し偉い人が出てきたので(笑)これも少し前進した。まだラスボス的トップは逃げているとみた(笑)、が前回よりも具体的な事例を持ち出し内容のある懇談。しかし、私が役人ならこういう面倒な仕事はあまり増やしたくないなとか漠然と思った。だから、役人には話をしてもあまり効果はないだろう。国会議員からの強い要請がやはり必要なのだ。次回は具体例をもっと沢山持って行くつもりだ。

総務省との懇談内容はセンシティブなので、長くなりそうだから、続くにしておく。腐れ歯科指導技官の話なので(笑)




10月 09, 2023

熱にうなされドイツ考察(笑)

 


せっかくドイツに、ベルリンに足を運んだのだから、インプラントの話はおいといて、実はドイツの政治的な話に大いに興味がある。キーワードは緑の党かもしれない。私が所属する青森県保険医協会という組織は実に多様な医科歯科の先生が集まっているので面白いのだが、その中でも私が最も嫌悪する極左系なアレな人達が、時々口にする「ドイツでは、、、」と言うフレーズ。その背景にあるのが「緑の党」だと思っている。しかし実際はどうもその情報はいいとこ取りのフェイクが多いのではと常々思っていた。朝日毎日というサヨク新聞が、小嘘をついた記事を鵜呑みにしているからだろうな。

緑の党には1980年の結成当時、70年代に共産党の独裁政権を夢見ていた過激な左翼の活動家が多く加わっていた。現在、同党は与党の一角におり、当然、ドイツの政界では、いまだに極左の残党が力を振るっている。彼らの体内で今なお、かつての思想が血となり肉となって息づいていることは言うまでもない。また、保守と思われていたアンゲラ・メルケル前首相(CDU・キリスト教民主同盟)も、その後の政治を見れば、社会主義者であることは間違いない。ちなみに彼ら全員の共通点である原発嫌いも、当時の左翼思想の名残だろう。ドイツの統一とは、経済では西が東を圧倒的に支配したものの、30年後の今、思想的には東の勝利が確定しつつある。だから、日本のアレな左巻きな人達は憧れ、その「ドイツのような」実現を夢見て、フェイクニュースだろうがなんだろうが自分たちの思想信条以外のことは議論するつもりも無いという風に見えるのだが。

そんな左傾化したドイツの政策の中で、私は個人的に一番やらかしたなと思っているのが移民政策で、今の日本の政府も見かけは保守だが、中身はぐだぐだのリベラルサヨクに成り下がって、移民政策を大いに推奨し始めた。移民を受け入れると言うことは、彼らの憎悪や悲しみや怒りも、文化とともに受け入れる覚悟が必要だ。私たち日本人にそれは出来ないだろうし、出来たとしたら日本という国は音を立てて崩れていくだろう。現与党自民党政府は、目先の利益と保身しかない議員が多すぎる。だから迎合するばかりで、我々のために何も出来ない。次の選挙は覚悟するべき。

私がベルリンを後にした数日後、ベルリンでは移民と移民政策に大反対する保守思想の驚くほど多くの市民が集まって気勢を上げていたようだ。日本はこういうことをキチンと見ておくべきだが、似たような政策で窮地に立っているフランスで何が起きて何を見るべきかわからない女子議員がはしゃいで終わりなのが現自民党の大半なのかと思う。

いいですか?左傾化したドイツはかなり疲弊してると思います。そうなりますよ、日本も。ヒトラーの亡霊を否定はしているけれど、過去の大戦の否定はしていないというのがドイツの素晴らしいところなのにね。

ドイツで感じた、インプラント意外に考えさせられたドイツの考察ですわ。ちなみに、インプラント会場で撮影した物をちゃんと勉強してるよとFBに上げようとしたら、なんかレギュレーションに触れるらしく削除させられたが、普通のスライドの写メなんだけどね。なんだろう??



10月 02, 2023

ドイツ最新事情 インプラント以外(笑)

 ただいま、EAOの帰りの便でこのブログを書いています。インプラントの話よりもドイツ在住の方に色々伺った話が面白かったので、備忘録として忘れないうちに書き込んでおきます。

相対的に思うのですが、、日本でのドイツに関する報道は、少し偏っているような気がしました。思いのほかドイツは疲弊しています。多分事の発端は18年ほど前にメルケル氏が首相になって、緑の党が大躍進をして、そして大量に移民を受け入れた、いわゆるリベラルなサヨクへと変貌を遂げたあたりから経済は停滞してきているような話でした。


今現在、在住している方々の一番の問題は、カス料金や電気料金の高騰と、もちろん物価高騰のようです。家族3人で3LDKらしい家でのガス料金はなんと7万円を超えるとか。電気料金も追い打ちをかけてかなりの高額になり、とうとう今年の冬の暖房は薪に変えるようなことを言っていました。違う意味での環境は大丈夫?

ドイツを始めて訪れたのは2000年ですから、丁度23年前で、当時から省エネに皆さん熱心で、夜は暗いのは当たり前、車は止まったらエンジンオフ、なんていう話をこのブログでも何度か紹介しました。それからかなりの年数が経ちこの感覚はどうなっているのか聞きましたら、やはり省エネにはかなり熱心なのですが現代の生活水準が追いつかないので目をつぶっていることも多いとか。大体、原子力発電を全て止めたと世界に豪語し、凄いでしょと言っているのに、結局隣のフランスから原発電気を大量に買っている矛盾を当のドイツ人達は黙認するという不可思議さをドイツ人が思っている面白さです。ガスに関してはロシアからのパイプラインが全て止まっているので、ロシア以外から手に入れる困窮具合です。そりゃ、大企業アグファが逃げ出しますね。

環境に最高に気を配っている姿勢は評価できます。しかし、そのために国民が困窮するのを「我慢しましょう」というのは、何か日本の終戦間際の「ほしがりません」に近くないですかね。経済戦争末期の敗戦濃厚な状況でしょうか。やはりエネルギーは現代生活を維持する上で本当に重要な課題なんです。環境が重要だからガソリン車をなくするぞ〜とEUでドイツが先頭に立って推し進めているわけですが、その車の電気は何処から?

ブランデンブルク門が変な色になっていて、環境テログループがペンキをぶちまけたとか。色がどうしても取れないのでこれから削るんだそうだ。この環境テログループはあちこちでテロ騒ぎを起こし、原発反対から始まり、様々な環境破壊問題に難癖を付け、大量の移民まで巻き込んでテロ活動を続けているらしいが、どうやら環境よりもテロが目的のようだとドイツ人自身が言っているのが実に興味深いです。大体この人達も、森の中で最小限のエネルギーで環境を守りながら生活しているわけでは無く、ごくごく当たり前にエネルギーを消費しているらしい。スマホでSNSを駆使して多くの騒ぐ人を集め多くの人達に迷惑をかけている。環境を守ることが大事なのに??

ドイツ人は寡黙なんだそうで、そうですか。騒がしのがいやで匂いに敏感で、食にはあまり興味が無く、テレビは殆ど見ず、一日のウチで温かい食事は一回あるかどうかで、ほぼコールドミールばかりで、生魚と言えば殆ど見たことが無く、しかも魚を焼く匂いが環境テロらしい。だからBBQ等もってのほからしい。日本は三国同盟でドイツとイタリアが同盟国だったが、お気楽な感じのイタリアと剛健なドイツと恒久であるところの日本の歴史観と文化が同盟を結んだこと自体あり得ない奇跡だったから連合国の驚異だったのかなとふと思う。

ドイツのいいとこ取り情報はなんか違いそうだと思いませんか?(笑)(戦争責任的話は続く)




9月 02, 2023

歯科医業の倒産時代

 


医療社会学という立場から医業経営を考える「歯科医業の倒産時代」というこの本は、実は、1985年に東京医療社会学研究所の岩下氏により発表されました。1985年です。今から38年前です。私は1988年開業で35年目ですので、新規開業時、実は精読してビビった本の一つでした。

当時の私は、この本は決して歯科医業の未来を予言していると言うわけでは無かったと思っていたのですが、近い将来の歯科医業の困窮やその解決方法の示唆、医業と歯科医業の峻別と連携など、興味深い記述も見られました。そして何より、今になって驚くのは、この2023年までに私たちが経験してきて、何も解決されていない記述されている事が、実は何度もこの30年で繰り返されていると言うことでしょうか。

常に歯科医業は保険診療と自由診療と倫理観に左右され、まあ、当然正義の倫理観は必須ですが、新しい技術が日進月歩でデジタル化されようがされまいが、生き残る歯科医師と放棄する歯科医師と挫折する歯科医師と、様々な像を考えさせられます。当時、決定的に不足していると思われた医院マネージメントは、今や経営コンサルの手の内に有り、今ではかなりの数の信者を集め、あたかも成功している事例が沢山あるようにも思われます。しかし、その影には無知識無教養を逆手に取られ、いいようにATM化された医院も多いのでしょう。

私は当時この本でビビりながら、しかし結局、事の本質としての自院も含めた歯科医療の根幹は、マネージメントはプライオリティの上位では無く、医科歯科関連学術的知識の網羅とその実践とその責任だと感じ、ありとあらゆる書物を読み、有象無象も多いだろうとわかっていても、可能な限りの多くのセミナー学会に足を運び、翌日からそのスキルを維持し、予後予知性を確認して患者に還元する、そんな当たり前の事の繰り返しなのです。

私はスペックマニアでは無かったので、何か一つの深い探求より、広く浅くほぼ全てを網羅して患者を鳥瞰し、必要な場所に降り立つ仕事が臨床には最適だと心がけてきました。しかし、最近首都圏からの転勤や移動で当院を訪れる歯科治療のすさまじく悲惨な治療痕現状を見ると、(私の処置が100点だと言うことではありません)なるほどこれほどまでに疲弊しているのか、あるいは前述の何かが不足しているのか、あるいはプライオリティでマネージメントだけが選択されたのか、等等悲しくなって来るのです。お金を払えば最適な治療を提供できる、、と言う、世に蔓延している文言は嘘だと感じます。

正直、この30年以上、歯科は進化していますが、歯科医療は進化していません。前述の様々なファクターもさることながら、「歯科医業とは何か」という1990年に飯塚先生の書かれた本が今でも参考になります。こんな本を読むくらいならとクイントを精読するのもいいかもしませんが、偏った歯科医師になるかもしれません、いえ、もう皆なっています。そして医療はサイエンス+アートだと本当に最初に提言した河野先生(元都立駒込病院内科1999年)の「医療学」を是非参考にしつつ、ここから秋本氏の「手仕事の医療」2017年と歯科医療の心は連綿と引き継がれていくのですが、これを考えずに出来たのが「歯科医療後進国日本」というビックリ本なのだろうか。

日本の歯科医療が後進しているのでは無く、やはり歯科医療の提議が曖昧だからこそ、同じ歯科医療の疲弊を何度も経験してしまうのかもしれないのです。そもそも厚労省の医政局歯科に出向いて驚くのは看護師エリアの1/4しか机が無いことで、歯科医療への関心の低さを物語っているような気がします。「歯科医業の倒産時代」では歯科医師法が紹介されています。30年以上前でも、??な部分がありますが、今だそのままなのです。100年前の歯科医師法を、これからも皆さん頑張って遵守していきますか?時代の変遷に追いつかない法律は業界を疲弊させ将来を悲観的なものにすると考えるのは行きすぎでしょうか。



8月 21, 2023

青森県歯科医師会と青森県保険医協会との懇談

 多分だろうけれど、県の歯科医師会と県の保険医協会の会長同士の懇談が、史上初めて実現した。歯科医師会は会長以下理事者3名。協会は会長以下理事者2名に加えて事務局2名参加。現在の青森県保険医協会会長は、先般青森県医師会会長との懇談も行ったので、その流れで県歯科医師会会長との懇談にこぎ着けた。何か時代の流れを感じざるを得ない。

双方素晴らしい会長であるので、懇談内容も非常に多岐にわたりそして和気藹々と進んだ。様々な話の中で絶対出てくるだろうなと思われたのが、協会の左翼組織(共産党など)との繋がりであり、それはお互いの勘違いドクターらが散らかした風評の数々ではある。しかし、その一番の理由は保団連新聞と月刊保団連であり、常に書かれる内容の主義主張が共産党あるいは社民党、立憲民主党のような反体制勢力、、と言えば聞こえはいいが、反日活動を助長して一体何処の国の政党なのかわからない活動をしたり、非常に耳障りのいいことばかりを言って実は裏ではかなり怪しい活動をしているというような、いわゆるサヨクなアレな人達の主義主張ではないのか、、という意見なのだ。この10年特に酷くなっている。当然青森県の協会新聞にも自由意見としての脱原発リレートークなどもあり、余計そう思われている節がある。自由な意見と言っても、実はとても質が違う話を書き込んでいるので、どっちの主義にも相互にアレルギーを感じる人がいると言うことだろ。協会の会員の殆どが歯科医師会会員と同様に(同じなので同じなのだが(笑))保守本道を指示し現与党政治には非常に憤りを感じてはいるが、野党のどうしようもなさに与党支持しているという、ごくごく当たり前の世論体勢も理解していただいたつもりだ。そもそもそんなことは自由なのである。(WIKIでは完全に左翼組織として紹介されているのが残念)

今回の懇談は、そんな風評から来る誤解を払拭する狙いもあったので、とても有意義な時間を過ごさせていただいた。歯科医師会と保険医協会の会員はほぼ同じで、歯科医師会の会員数の90%以上をカバーしている青森協会なのだ。これは全国的にも素晴らしいことなのだと言うことを保団連は気がついていない。なぜなら、全国会員数の伸び悩む最大の理由は、安倍憎し等、まるで左翼活動家のような言動を繰り返し、しかも20年の長きにわたり会長の座を明け渡さない現会長のおかげだということを。つまり、左傾化を防ぎニュートラルな主義主張で行けば会員は増えるのだ。聞いていますか?Y県のN先生。ブロック会議で私が大批判したあなたも、あたかも口だけ左翼活動家ですよ。だから会員が増えないんですよ。余談ですが(笑)

歯科医師会に入会しないで保険医協会に入る事は青森協会としては推奨しないのだが、そこも誤解されている。新制歯科医師会はGHQの指示のもと公衆衛生の行政窓口として昭和20年代から始まった経緯がある。しかるに、開業医の労働団体としての色で昭和40年代にスタートした保険医協会とは始まりが違いすぎる。特に行政における個別指導時のサポート主導権は歯科医師会であり、協会はサブとして様々な情報を発信しているに過ぎない。だからこそ、本来なら両者が目的を同じくして社保の事業を行うとしたなら、かなり素晴らしい結果が出ると予想はされるけれど、歯科医師会では反対も多い。それはそうだろう。社保主権は歯科医師会にある。協会のサポートが余計なお世話だと思っても仕方ない部分もある。私とて歯科医師会の副会長としてそこはよく理解しているのだから。

保険医協会は医科歯科合同の開業医を主体とした労働団体組合様式であり、行政へのアプローチも労働団体特有の古くさい手法(デモ、座り込み、集会、署名等など)でしかなかった。しかし近年青森協会は、独自のロビー活動を積極的に行い党派を超えて認知を広げてきたおかげで、行政や政府の認識が以前とは比べものにならない程理解してもらっていることを付け加えておき、次回の懇談が今回以上に医科歯科連携事業などの具体的な素晴らしい話になることを期待しているのです。  保団連、これ読めますか?(笑)日医や日歯と具体的に懇談してみてくださいよ(笑)。



7月 18, 2023

ここは自由が丘なんだよ青森のような田舎じゃないんだよ(その4)

 八戸は、青森ねぶたの前に八戸三社大祭というとても穏やかだけれども素敵なお祭りがある。ねぶたは夜の大人の火祭りだと感じます。三社大祭は主役が子供達で、祇園祭のような山車祭りが数百年のモディフィケーションを繰り返し今の形があるらしい。だから主役は子供達だし大人はサポート。

さてさて、そろそろお祭りでも見たあと、少しづつでも復帰しませんかと打診をした、件の衛生士。そう、自由が丘の歯科クリニックKで、これでもかと言うパワハラと日々の罵詈雑言で心身ともに傷ついた彼女である。彼女からの返事は、「まだ仕事のことを思い出すと手が酷く震え仕事に対しての自信がありませんので、もう少し待ってもらえませんか?」と。こちらとしては3ヶ月は経つけれど急がせる理由もないので、了解はした。これは、かなり重傷な心的外傷による心的外傷、、つまりPTSDではないかと。東京での経験した仕事の全てを忘れたいと言う。忘れられるのだろうか。

私は顧問弁護士を通じて、この件のハラスメント訴訟を考えている。本人は思い出したくもない事なのだけれど、被害者をこれ以上増やすわけには行かないし、それよりも何よりも何とか彼女を多方面から救済したいと考えた。本人が表に出ることはないという前提で打診してみたが、それどころではないストレスのようで、これ、世間一般で見る訴訟に至るケースというのは、本人のものすごい覚悟と心臓が張り裂けそうなストレスを乗り越えてのことなんだろうなと思う。現に直面して心底そう思う。だから、ハラスメント訴訟とか表に見えているのは氷山の一角なんだろう。もちろんそれ(訴訟)目的のおかしな訴訟もある事は認める。しかし、今回は彼女の保全が目的だから全く別だ。

明るく受け流すことの出来る本人の性格を考えるに、余程執拗なハラスメントがあったことが想像できるが、立証の難しさも本人の負担になる。診断書1枚で事が済めば良いのだけれど、そうはいくまい。詳細な時系列での経緯を思い出さなければならないだろうしその作業は大変なご苦労だろう。さて、どうしたものかと考える。が、まずは顧問弁護士と相談して本人の負担を限りなく軽減した状況でハラスメントを立証する手段を考えようと思っている。






6月 25, 2023

23年度保団連代議員会考察・・・相変わらず

本文とは関係ありません
保団連代議員会に一日参加。まあ、何かの修行と思えば、議事や発言の内容も頭に入ってくるが、、、相変わらずの様々なサヨク発言です。会長挨拶や答弁は全く理解不明の答弁が多く、 よく皆さんこれで良いと思うのでしょうかと不思議な気持ちになる。会長は我々の要求を実現するためには野党連合、、立民共産との共闘により与野党逆転を目論むという。えっ、確かに現自民党与党は保守ではなく、非常に左翼的理屈であらゆるマイノリティに迎合している姿が痛い。だから逆転しなくても保団連的左翼思考回路にはとても近いのではないかしら。だって、共産立民で支持率5%とわかっているでしょ(笑)。

いつも思うが、言ってることは憲法9条問題、脱原発、国家安全保障を除けば比較的まとも。まあ確かに医療問題ですらお花畑要求は目に余るが。医療団体としてこの3つに固執する意味は相変わらず私は理解出来ない。診療報酬、介護報酬に対しての改定に向けた保団連要求はよく出来ている。しかしだ。誰にどうやって要求したいのだろう。どうやって実現するのだろう。完全なる自慰行為に辟易する。内容が理にかなっているだけにとてももったいない。

保団連がどれほど左翼化しようが知ったことではない。香ばしさをどれほど増そうが私には関係が無い。しかし、それ相応の上納金を集めている以上、年間予算19億でやっていることになんの総括もないのが残念。「その事業計画に未来はあるのか?」「その要求は実現可能なのか?」実現するのはどうすればいいのか? あ、会長が総括している。政府与党が悪いから。」・・・・・・マジか。ダメだな、この会長じゃ。

保団連には会員という存在はないので、派手な花火は結構上げている。しかし、実行出来るか出来ないかの判断は各県の協会に委ねられる。そしてその事に関する総括が会計と同じ様に無い。と言うより、どうすればそれが上手くいくかという手段の議論は皆無で、現症に対する批判と会長の世に対する罵詈雑言に明け暮れ、一体このお金は何処に行くのだろう?と言う思いが増す。決まらないことを決める理事会も(毎月の保団連理事会議事録を読んで)相当カネゴンなのだ。

ちなみに、スローガンの「防衛費の増額ではなく社会保障費の充実」は我が国の安全保障と医療問題をコンフュージョンするおかしな発想。と言うよりは、公安監視組織の共産党が言っていること。防衛費自体に対する改善要求は、そもそも医療費とは関連しない。こういうことを平気で言ってしまうところが左翼脳たる所以だろう。

もし言い換えて良いなら、「外国人の生保、外国人の医療費、外国人の留学生優遇、等トータル3000億以上の振り替えで国民医療費拡充」では無いのか?加えて男女共同参画公金吸われ状況9兆円。こっちが社会性を考えれば先じゃ無いか?・・・差別?違います。日本人と区別することを差別だと騒ぐことで金を稼ぐ左翼発想なんです。

私は保団連をまるで信用していないが、去年あたりから岸田内閣をも信用していない。医療関係で、しょうもない事例が次々と起こり、仕事も生活も、歯科医師になってこの39年で一番困窮している。医療問題を改善することがプライオリティでトップなのだが、今や的外れの保団連も頼みの与党もまるでダメ男。本気で自分のデフォルトを考えるが、患者のことを思えばそんな我が儘出来るはずも無いだろう。ガス抜き代議員会はそんな事まで考えさせてくれた。しかし、相変わらず、処理水を汚染水と言ったり、我が国を戦争をしたい軍拡国と言ったり、医療問題から離れたこの異常なアレルギー反応は、ある意味左翼スローガンとしてバカにしようと思う(笑)。兎に角日本人を全く信用していない姿勢はどんなきれい事を言ってもダメだと考えているのだろうか。私が保団連を信用しないのと同じロジックなのだ。

さて、いつものように全ての議決反対票は私一人、、、、と思いきや、ある議決内容に関して3人の反対票があったのはマイクロ単位で進化しているのだと思う。



6月 19, 2023

4年ぶりの顎咬合学会終わってからのマティス


 顎咬合学会は開業医のお祭りのような学会だと思ってかなり経つ。いつものように偉そうに4年ぶりにオープンで開催されたこの会を考察してみた。参加人数は3000人を超したという。ある意味凄い。

自分のブログを検索してみると、2013年で学会では、何故かまだ殆どプレゼンのないデジタルを、自分で数年後には流行するだろうと予測していたり、2016年あたりで「考える会」になって良かったとか2018年でまた「ハウツー会」で、つまらない会に戻ったねとか、一緒に批判(笑)反省会をした先生方と東京の下町で議論していた。始まり当初、佐藤貞雄先生が大会長の時は、難しかったけどとても面白かったとか、名前は伏せるが某大会長の時は、学会と言うよりはビジネスセミナー乱立だなとか(笑)。

移動関係で初日の午前中の講演は聴けなかったが後でヒマなときにビデオを見てみることにする。ペリオが基調講演というのは毎度違和感がある。自分の中ではこれこそがメインポジウムとばかり午後の一発目で「咬合学」。保母先生がどんな思いで、カテゴライズされていない顎咬合という学会をスタートさせたのか、多くの反対を押し切って作ったとか思い出しながら、やはり凄いなぁと感心する。そして咬合、ナソロジー、スラバチェック、等など、オーストリアナソロジーを基調とした話は、これこそこういう話を皆でディスカッションしなきゃ等と漠然と感じていた。

さて、結構前に座っていたので、後ろを振り返ると、、えっ!と言うくらい人がいない。しかも若い先生が極端に少ない。ここを聞かなくて何を聞くのだ?なるほど咬合がわからずともMGSが出来れば良いと勘違いしてるのか、咬合がわからなくてもペリオコントロールが出来ると思っているのか、インプラント後にCMSDなら口腔外科に送れば良いとか、まあ、好きにすれば良いが、患者は不利益を被る。咬合をキチンと理解してこそのインプラントやペリオや補綴なんだと覚えておいてほしい。開業医はスーパー臨床医たる、スーパーGPじゃなきゃ。だから、2日目は誰がなんと言っても、朝から宮地先生の話はメインポジウムとして絶対に記憶するべきだ。正直10年ぶりにお話を伺って、多分同じ話なのに酷く感銘を受けた。30年経過とか、こんな素晴らしい話、昨今のダメダメ米国歯科臨床では絶対無理な話だろう。

FBにちょっと載せたら、某青木先生からの書き込み。「診断に関してのコンセンサスがなく、審美、インプラントベースの咬合学は認められません。一方で機器やコンセプトが流動的だった時代の先人は素晴らしいと思います。」と。実にそう思います。混沌とした時代にアナログでも一定の「咬合」に対する基準を設けようとした探究心に敬意を払います。で、

「治療手段が思考と行為の中心をなす」歯科治療に警鐘を鳴らしていたのは1980年。本当にその通り。診断もしない出来ないで手段を決める愚かさで、しかもその手段のスペックばかりを気にする。

ここから40年も経って、まだこの会の有り様はなんだろう。構成員の問題だろうか?この会場にもあまりいなかった若者先生方よ、目的を持とう。その目的を達成するための手段を手に入れよう。手段は目的ではないのに、勘違いしているから、臨床で頓挫するのだと知ろう。顎咬合学会は果てしなく裾野が広いのだが、目的は一つ。その根幹を成す咬合学という思考回路にドンドン飛び込むべきだなと思った。

咬合のような経年的変化に対応する基礎となる感性は、マティスのように死ぬまで変化を求めるアーティストの感性に似ているなと言うことで、時間をぬって東京都美術館にマティスを見に行った。やはり感銘を受けたが、経年的改革変化と列外歯的視点(私の造語)を探求する高木画伯の方が、、上のような気がした(笑)。

考察がじじ臭くなってきた(笑)。


6月 13, 2023

予防歯科と呼ぼう歯科・・www上手いこと言うもんだ(笑)

 私の予防歯科シンポ感想の続編 第一報を読んだらしい方々へ(笑)


JK先生からメールが届いた。先生、あれは予防歯科じゃなく康本塾の「呼ぼう歯科」に間違って行ってしまったんですね。(笑) 何通か同じようなメールをいただいた。(く)まさか先生がいるとは!とか、私はあのグループ苦手なんですとか。正直、康本塾がなんなのかを全く知らなかった私なんですが、です。「塾」がつくなら、尊敬する内藤先生の「くれなゐ塾」とかとはまるで様子が違うのですね。方向性がまるで違う「くれなゐ塾」のアップデートの徹底したエビデンススキルの口腔完全理解等とはまるで次元が違いすぎてビックリ。歯科と言うよりはやはり自己啓発セミナーなのね。

ここで検証してみよう。「人を動かす」という有名な自己啓発書がある。デール・カーネギーが1937年に著した。この中で、ビジネスの成功は専門知識以上に統率力、説得力、対人関係力を含めた自己表現力だと書かれている。そして、自己表現力を発揮する目的だが、相手を自分の考え方に無理なく引き込むことで、そう、相手を自分の目標に向かって変化させて行くことが重要。だから自分も変えるのだという理論だ。

ここで賢明なる諸君は気がつくのではないかしら。カーネギーの授ける知恵を信じたとしよう。実行したとしよう。「人を動かす」という本が人を動かしていることに気がつくだろう。なぜなら、この本はベストセラーなのだが、多数に読まれたのではなく多数に買われたのだ。自分が成功したいという欲望が社会に蔓延しているから、買ってから読み、その現象を著者個人の力量に還元することで理解しているだけなのだ。これこそが人間中心主義の始まりであり、人が人を動かすプロセスに注目するあまり、そのプロセスのみならず精神まで管理するルール、言説、文化、といった個々人が生まれる前からある権力のようなものを持つことにある。これこそが見事な自己啓発の始まりなのである。子羊たちには目から鱗の新世界であることは間違いない。

これを歯科に当てはめたとき諸君は気がつくだろう。多くのコンサルが言うようにビジネスの成功は専門知識以上に、、と言う言説が、当てはまるのだろうか?私はそうは思わない。私の周りの、歯科医療に真摯に取り組んでいる先生方は、お金は結果に付いてくるものだという本来医療人が持つべき姿勢を崩していない。結果とは?私たちは患者と療養の給付(現物給付)の契約をしている。療養の給付の元になるのはその信頼と歯科医学の知識とスキルに他ならないから、集患のための様々な事業はそれらの背徳行為に繋がると考える。保険だろうが自費だろうが患者ファーストなら当然そうなるべきで、「患者が来なければ話にならない」は言い換えると「来た患者にまともに療養を給付していない」からそうなる訳だ。

多くの先生方は、ビジネスの成功例として次々出てくるこれらの医院を批判するわけではないと思う。好きにすれば良いのだ。しかし、その人が人を動かし、患者を動かし、精神管理するプロセスに、全く同意できなかったと言うことなのだろう。

もう一つ気になった事がある。支那だ。沖縄はその歴史を見ても交易はあったにせよ、DNAも地政学的にも日本であることは間違いが無いが、風評として、沖縄が生き残るには朝鮮と支那を味方に付けろという新聞が発行されている。そしてこのグループは支那に組みいろうとしている。この姿勢が全く理解出来ない。もちろん支那の「お金」であることは間違いないだろう。これ以上は差し障りがありそうなので触れないが、いやな空気であったことは間違いが無い。

と言うことで、お門違いだった私の参加はこうして幕を閉じたのでした。

6月 11, 2023

予防歯科シンポジウムと か強診サミット?!


 始めに言っときますが、ディスってるわけじゃないです。(*^_^*)

以前は全く知らなかった存在のこのシリーズ会議だが、ひょんな事から誘われ参加してみた。この30年以上、多くの国内外の学会やセミナーに参加してきたが、自分が若い時分を除くと、若い先生方が非常に多くとても好感が持てた。

特別講演の丸茂先生。「発達障害」の講義もなるほどなぁと。ただ、会場から質問を集めなかったので「そもそも」な質問は私自身うやむやのまま。今の子供達は、、、、の下りがどうもよくわからない。昭和のはじめの時代の「放置」と「最低限の子育て」のほうが良いという意味なのかどうなのか答えは出なかったのが残念。と言うより、間違った過剰な子育てに、発達障害の芽を育てる問題があるとしたらそれを助長している張本人やシステムは何故放置されるのかしらとか。医療行為として歯科が治療に当たるが、歯科医師法の問題も見え隠れして、回答はなくとも実に興味深い。

ここまでだった(笑)。行政とコンサルタントと進む主宰者プログラム内容に違和感を段々感じ始め、場違いのおじいはいたたまれなくなってしまった。午後のディスカッションは当院院内研修会に近い感じで。申し訳ない。兎に角、理念は崇高なのに途中で抜け出し、タクシーを拾うこともなくバスで1時間かけて色々考えを整理。そして那覇のホテルに引きこもった。(笑)まあ、懇親会があるのでそこで数名の知ってる先生がいるからご挨拶すればいいか。

懇親会が始まる前に、偶然、主催側の康本先生と偶然会って挨拶。もろに初対面だが、実は20年ほど前「行列の出来る・・・」で共同執筆をした経緯がある。まあ、向こうは全くわからないわけで、思い出しもしなかったようだが、社交辞令の挨拶。彼の周囲は全て「康本塾」という息のかかった先生方やコンサルばかりで、この時点でもう(笑)。これでこの会は塾生達の塾生とその近くの人のためのミーティングであることがあまりにもはっきりしてきた。以前、いたたまれなくなった京セラ信者学会を思い出す。康本信者学会なのね。まあ、多くのスタディグループは、以前私が考察したペーパーがあるが、殆どがカリスマグループで、裏にはビジネスが見え隠れし、最終的にビジネスで成功した先生がブランチとなる仕組みだろう。私は商売を否定しているわけではないのであしからず。

懇親会の冒頭の挨拶、この康本先生の挨拶で仰天した。若い先生方に引導をという話までは良かったが、、、、曰く「私のように上に行く先生が、、、、」???誰が誰の上なのかしら??上り詰めた?あなたのようにという意味なのか?あなたが上だと思うのは教え子が沢山いるから?じゃあ、教え子じゃない私は論外(笑)。歯科医師達に上下を付けるのね。いずれにせよ、この「ビジネスで成功した者が上」だという発想は、カーネギーの本の中に専門知識者よりビジネス成功者が上位と記載してあるからか。この本は自己啓発セミナーの清書であり、そこから端を発したコンサルタントの清書であろう。コンサル話はメキシコの漁師の話に尽きるのだが、この会は非常に多くのコンサル関係者が参加していて、見回して、ああなるほどねと納得することしかり。これからの歯科の未来像はこのコンサルタントの人達が左右するのだろう。そこから得られる利益は患者共有とか医師の倫理観とかとは無縁の何か物寂しいリーディングの様な気がする。しかし、迷える子羊のごとく右も左も不正確な若きドクターが最初に出会ったなら確実に洗脳はされるのだろうな。

こんなに山ほどのコンサルタントが参加している集まりは初めてだったので、戸惑う私(笑)。いつも悪口言ってるし(笑)。全体のコンセプトや指向性はこの35年私が思って実践してきたことばかりだから新しさは感じない。けれど、具現化する方法論がビジネス色を強めている分、私には違和感があるのだろう。そして、だから私は理念が一緒で結果何億も稼いでも、個人としては資産も何もなく酷く貧乏なんだ。事務局は優秀なのに自分のそういう無能さが悔しいかも(笑)。しかし、歯科医師として絶対に譲れない大いなる倫理観が私を静かに動かしていることがますますはっきりした。でも安売りするなと怒られるが(笑)。

今回のシンポジウムは、歯科医師は金勘定とアイディアに無頓着という前提で、モリタやヨシダや主要メーカーが裏で糸引くビジネスではなく、コンサル産業が裏で糸引くビジネスモデルであるところがミソ。気づき、感動、教え、が多分私は多くの人と共有してないために理解出来ないのだろう。コミュニケーション学の一端に「医療コミュニケーション学」という分野があり、医療の中のコミュニケーションは気づきとか感動とか共感とか、そんな素敵なものとは無縁の世界なんだという教科がある。実に面白い。

予防歯科にしてもか強診にしても、20年前から数段先を行ってるウチは、問題無しの確認をしました(笑)。

(これも続く、これで連載二つ(笑))



5月 29, 2023

ここは自由が丘なんだよ青森じゃないんだよ (その3)

亀谷の自由が丘本店
続きは??という何人かの(笑)リクエストにお応えして。。 

自由が丘の素敵な歯科医院から、心を壊して帰省しているDHの傷は、1ヶ月程経つ今も傷口は開いたままのようだ。これ、このKデンタル(仮)の院長、パワハラで訴えられるかもしれない腹はくくっているかな? メンタルクリニックから診断書が出たらアウトですよ。

さて、悪行三昧というのは、一気に明るみに出るだけじゃなく静かに表に出てくる場合があるので紹介しておこう。このオフィスの実話ですわ。

何曜日しか来れない、何時しか来れないという人は自費に繋がらないから切っても良いらしい。・・・・・そうなんですか、勉強になります。ちなみに自費に繋がらないと仕事やる意味ないんですかね。なんで自費専門で開業してないんですか??自由が丘近辺なら、保険医じゃない素晴らしい先生方沢山いるじゃないですか。

模型まで用意した自費説明で矯正・イプラント等の話が通じないと、そういう患者は金にならないとみるや、その後必要な治療もせずメンテナンスのみで管理するという(不良補綴、デンチャーが必要でも作らない、治療しない)・・・・・ッこれ、当院で東京から来ましたって言う患者で一番多いパターンなんだが、自由が丘あたりでもこういうプロトコルがあるんだろうか?? 私が診たとき「えっ?これで何のメンテをしているの?保険でね?ペリオの問題も手がついていない、補綴物最悪、義歯無いんですけど作らないの?衛生士さんはこのまま問題ありませんから大丈夫ですって言うんですけど、、って。で、あげくに、田舎に帰るのなら。青森とか酷い治療だから数ヶ月に一回こちらに来れるようなら都会なウチでメンテは続けた方が良いですよって言われたって。このパターンですね。なるほど納得です。そういう理由だったんですか。でも患者さんもメンテしてますっ!って胸を張ってるのがなんとも可哀想なんですわ。どんな歯科医院に行っていたんだよ。

患者からのクレーム電話には対応しない。これも結構多いらしいが、まあ、自由が丘あたりじゃ、ひどく自由な患者さんも多いだろうから、クレームも自由過ぎで、難儀するんでしょう(笑)。ウチに来たやはり東京からの患者さんで、とんでもない義歯が入っていたので、なんで先生に言わないの?何度も調整に行かなきゃダメでしょ?と言ったら、電話すると院長が出なくて逃げて歩くんですよと(笑)。これも同じ理屈ですね。だからこのオフィスも、大体奥さん(DH)かそのトラブル時に対応していたスタッフに対応させて、自分は対応しない。自分のミスは部下のミス!かっこいいぞ!例の件で院長と電話したいと言われても出ないのは、とりあえず自分は関係ないと自分に言い聞かせなきゃ(笑)という妄想が現実になっているだけなのかな?

この、すさまじい高ストレスの環境で、日々診療に明け暮れているこの自由な丘のKなクリニックの院長先生は大変でしょうな。そして、そんな院長に診療してもらっている患者さんも大変ですな。でもなんか沢山お金が払えれば大丈夫みたいですから。だからぁ、、保険医やめたら??

日本じゅうの秀逸な先生方はその解決方法を人事の所為にはしませんよ。自分の判断なんですから。だから、自分が想像以上に全てにおいて無能だと早く認識するべきですね。ここは自由が丘なんだという暗黙の上から目線が全てを物語っているんですよ。歯科でも能力の無い奴ほど、自分より弱いと感じた者を蔑み罵倒するわけで。

あ〜、言ってみようかなぁ、ここは八戸なんだよ。。。。。。うんと、、飯は抜群に美味いんだよ、自由が丘じゃないんだよ(爆)

(続く)



5月 22, 2023

ラーメンの値段で賑やかになるTwitter

 ラーメンの値段で色々意見があるようで、実に面白い。結論は出ないような気がするが。。。

食べかけジュネーブラーメン(笑)

ジュネーブで最近食べた高額ラーメンは、以前もここで紹介したが日本人大将で1杯2800円くらい。ビール飲んでやらなんやらで3000円は超す。まあ、向こうの人は1杯のラーメンでワインとお喋りで2時間ぐらい長っ尻だからそうなのかなと思っていたが、以外とこの長っ尻だとそれでも割に合わないらしく、時間制にしなければならないかもしれないと。これって、今の日本のデフレマインドからすると、とんでもない高額ラーメンと言うことに也、「じょうだんじゃねぇよ、そんなラーメン食えるか、高すぎだろ」と言うことになる。一体幾らが適正価格なんだろうと考えてしまうが、デフレラーメンが当たり前である限り、日本の経済は危機的なんだと思う。(ラーメン1杯指数??)


前回のブログの関連で行くと、、、ここはジュネーブなんだよ、八戸じゃないんだよ(笑)を理解しなければならないのだろうか?私が小学生低学年時代の昭和40年代初頭では、初めて親に連れて行ってもらったラーメン屋のラーメンは50円くらいだった記憶がある。お小遣いは2週に10円。数円の駄菓子を我慢してちょっとためるとラーメンをこっそり食べれた記憶が。大阪万博のあたり小学校高学年になっていたが、ラーメン300円くらい。なんと5年で6倍の値段になっていたわけだが、小遣いも毎週50円に値上がりして(笑)なんと10倍に跳ね上がった。もちろん年齢と関係があるけれど、仮面ライダースナックはカード付きで30円もした記憶がある。この経済成長の時、インフレは当たり前でその事に大人達が文句を言っていたかどうかはわからない。小一の頃なら、ほうれん草を買ってこいとお使いを頼まれて10円握って八百屋に行き、駄賃でおつりの5円をもらううれしさを覚えている。高学年ではほうれん草のお使いなんて行かなかったのでここに関してはよくわからない(笑)多分30円以上はしたはず。

昭和な支那そば

近年のラーメンの値段に移ろう。いや、ラーメンと言うよりも歯科治療における保険診療の推移が面白い。評価額で一番の伸びは歯内療法で昭和40年頃に比較すると25倍になっている。一方、レントゲン(デンタル撮影)に関しては驚く事なかれ1.25倍。世の中の経済成長は全くと言って良いほど反映されていないが何故だろうか。もっと詳しく知りたい先生方は個人メールをくださいませ。で、ラーメンはと言うと、私はあまり食べないので現状は何処が平均的なのかはわからないが、700円前後だろうか。色々トッピングをすれば1000円は超えるかもしれないが、ごく一般的な「ラーメン」だが。いつもラーメンを食べている小池さん(藤子不二雄漫画)がこの件には思いが深いかもしれない。2000円のラーメンの原価を言う方もいるだろうけど、ビジネスの鉄則の原価率を考えれば決して一概に評価は出来ないと思うのだが。私が学生時代過ごした横須賀のラーメン屋台は「支那そば」1杯500円。。。40年以上前なんですが。。

さて、ここは自由が丘なんだよ、青森のような田舎じゃないんだ。ラーメン1杯作るのにどれだけ経費がかかっていると思っているんだ。と言う理屈が正論だと思うのなら、自由が丘やめれば良い。田舎は完全に歯科医師不足です(笑)。何でもお手伝いしますから。と言うのが正論ではないが、田舎のラーメン屋はどうやら自由が丘ほどのサービスはしないのだろうか??

話がそれました(笑)。ラーメンは味が勝負で、3000円払って客が満足するならそれでいいし、700円で大丈夫だと店主が思えば、それでいいという訳では無いのですかね。ラーメン大国の山形やいかに(笑)。




5月 07, 2023

ここは自由が丘なんだよ、青森じゃないんだよ、(その2)を千代田区内幸町1−1−1で書く(笑)

 


青森の田舎の治療は自由が丘にはそぐわないらしい話の続きをここ千代田区で(笑)考察してみる。

実は20年ほど前からこの手の話は、首都圏の先生方やローカルな先生方から色々伺っている。皆言い分は同じで、田舎はquantityに恵まれているのでqualityに問題があるという指摘。逆に言うと都市部は患者数に恵まれていないから質を向上させるのだという。その理屈本当なのか?なんとなく正論に聞こえなくもないが、実際は違うのでは?じゃあ、田舎では適当な治療でスキルアップデートもせずそれなりの収入があるということなのだろうか。来てみてやってみると良いと思う。きっと患者から酷く痛い目に遭う。首都圏でも素晴らしいスキルと知識を持って患者に真の歯科医療を提供している多くの歯科医師を知っている。保険も自費も関係無しに。そして彼らは地方の話等微塵もしない。なぜなら全てにおいてプライドと自信があるからなのだと思う。

ここは自由が丘なんだよ、、と言う背景には、「大切な患者様に不快な思いをさせたのではないか?自由が丘の患者様はバカな青森の田舎の患者とは訳が違うんだ、どうしてくれる」と言うことで、診療スキルの問題ではない事がわかる。しかし根底にあるのは田舎に対する上から目線の馬鹿にした基本思考で、全てそこから始まっているのでは?

今朝、東京の地方紙を見ると、日本橋の義歯専門歯科医院の広告が載っていた。(大繁盛のインプラント専門歯科医院じゃなく(笑))私にして見れば??なのだが、義歯の問題すら解決出来ない歯科医師が多いのか、それともそんなカネにもならない仕事をまじめにする気がない歯科医院が多いのか、あるいはその隙を突いて自費の義歯に持って行くためなのか、その真意は不明だが実に面白く疑問なのだ。むしろ自費だろうが何だろうがそれで医院の経営が成り立つところに、首都圏の真の歯科治療の闇が広がっていると思って間違いない。そういえば私の過去のクリニカルブログで紹介した都内の先生のようにポンコツが跋扈していることも事実だろう。義歯すらまともに作れないのにIODとはこれいかに。そして驚くほど高額。こんな物にこの価格??

歯科医療は確かに、場所ではなく人なんだという結論になりそうだ。しかし、その問題の「人」の知識とスキルの不足を場所の所為にしているのではないか?もちろん田舎の歯科医師とて「田舎だから」というスキル不足の逃げ道を作っている人もいるだろう。首都圏なら家賃も高額、人件費も高額、什器歯科備品類は同じだとしても、それに関わる経費が何倍にもなる。だから保険診療では成り立たない、という方程式をわざと甘んじて受け入れて、自費に逃げて、そして地方を馬鹿にする。私に言わせれば、そもそもバカなの?かしら。アップデートして自費ならわかるが、保険じゃぁダメだからと自費に誘導し逃げる構図が最悪。

日本全国、まじめにキチンと治療してる地方の先生方はごまんといる。そのレベルもすさまじく高い場合もある。だから、自由が丘という場所を使って自分の不手際を地方の所為にするのは、誠に卑怯だと言わざるを得ないわけだ。かつてうちに来た研修医のライター曰く「地方の研修施設では最新の技術や知識に接することは出来ないから、首都圏の受け入れ施設を選んだ方が良い」だそうだ。多分真逆のことを言っていることに気がついていないな。というか、場所じゃないから。受け入れ先の指導医だから、問題は(笑)。

(続く)


5月 02, 2023

ここは自由が丘なんだよ、青森じゃないんだよ。(その1)

 現在11名いる当院の衛生士(以下DH)は高度な教育を受けさせている。勤務継続最大34年、30年代3名、中間、若手、分散というラインナップ。海外学会はもとより、国内の学会やセミナー。それよりも何より、自分たちで問題点を探して全体ミーティング時プレゼンをして、情報の共有はもちろん、不足ならスキルの共有も常に行ってきた。得意不得意も克服するように研修を重ねて、悪い部分を指摘するよりどうすればそうならず、どうすればもっと良いかを検討している。要は、スーパーDHを目標にしているのだ。やや不足しているのはコンサル主導型のホスピタリティか(笑)。それとて各々時間が解決するからコンサルなどいらないし、むしろ各自に任せている。そしてそれは不足ながらも患者の心をつかんでいる。


そんなウチの衛生士が、友人DHの誘いもあって東京は自由が丘の小綺麗なK歯科医院に移っていったのが1年半前だろうか。当院としては非常に痛手だったが、彼女の人生を、私たちがあれこれ指図するものでもないし、何より彼女が自分自身を別の見ず知らずの地域で挑戦させたいという向上心もあったのだろう。もちろん後ろ髪引かれるほど、活発で朗らかで、自分の意見をキチンと言える素晴らしいDHだからこそ、旅を経験するのも人生の糧になるだろうと送り出してあげた。帰ってくることは期待せずに。

そんな明朗快活だった素敵なDHが、先日帰国してきた(笑)。どうやら、日々最大級のハラスメントを受けていたが、じっと我慢する毎日に心が壊れたようだ。「K歯科医院をやめてきたんですよ。」そして心が崩壊するほどの精神的ダメージを受けているようだ。当院に復職する意志はあるようだが、あまりにも心がすさんで今はそれどころではないようだ。一体彼女に何があったのだろう。

自由が丘に行ってすぐに私に状況報告と言うか質問が来た。今、歯周病のレントゲンの読影をしなさいと言われ、勉強しているが、キチンと読影をして診査診断した結果と他の検査結果を院長に報告し治療指針を建てるのだそうだ。凄く難しいので色々教えてほしいと。院長に聞いたら?と言ったが、教えてくれないという。まあ、悪くはないが診断するのはドクターだから参考までにでしょう?と言ったら違うのだという。それならと彼女は勉強するが総合診断はなかなか難しい。何とか診断すると、今度は診断結果が違うとぼろくそに非難され、また、院長の診断や処置に疑問を持つと頭ごなしに否定されるという。だったら何のためのDH診断なんだろう。診断基準の説明などない。当院では、レントゲン診断から精密検査結果、その他検査の結果の診断は全てドクターが行う。日々患者に接して処置を行うDHの情報は重要なので、それを元に処置内容を変える診断もドクターだ。カンファレンスにDHを参加させるのは素晴らしいが、頭ごなしにボロクソ言うならはじめからいらないでしょ。ちなみに私は、DHに叱られた時(笑)が自分の反省点なんだとして最高に感謝している。DHが意見を言ったならそれを実現するために頑張れる。

で、そのボロクソ内容が、「あのねぇ、ここは自由が丘、青森のような田舎じゃないんだ」。「ここは何処だと思っているんだ」「一日100人来る歯医者で働いてたのに何でこんな事も出来ないんだ?」ハイ、私の琴線に触れました(笑)。

出た。東京の自由が丘の勘違い都会自慢歯科自慢。「保険ではやってられないから保険の患者の治療は適当でいいんだよ」実際治療の内容はDHのちくり(笑)だが、耳を疑う内容を聞いた。そして「自費の患者様が最優先」という相変わらずのロジックで、DHは脱力する。確かに自費患者のプライオリティが高いのは認めるしかし、保険患者は適当治療で良いとか意味が分からない。保険でキチンと出来ない奴が何で自費でキチンと出来るんだ?そして、私がいつも言う「なんで保険医をやめないのか?知らずに来る患者に失礼ではないのか?患者自身の保険で正しく治療を受ける権利は奪われていることに患者は気がつくべき。それをカモフラージュすることで自費診療の価値を上げるという卑怯さもさることながら、そんな奴にまともな医療倫理観さえある訳がない。こういうドクターは、全てのことにおいて自分に酷く自信がないので他者に八つ当たりするのが常だが、そうなんだろうなぁ。自由が丘の患者さんが可哀想だ、、と上から目線になってしまう。

まあ、自分が一番偉くて賢いと勘違いしている院長はごまんといるが、そうでなければ自分を誇示できないのだろう。可哀想な人達なんだが、それが他人へのハラスメントになる事は人として許せない。自分の不始末はDHの所為、DHの不始末はDHの所為。どっかで聞いたことある台詞(笑)。会社で偉くなるのとは訳が違うことが理解出来ていない。本当にこんな子供のような奴が偉そうにきれい事のHPでは、世界基準だ、必要なことを当たり前にだ、と、美辞麗句を並べている。良い時代だなぁ。

さてどうだろう、保険医をやめてくれないか。自称つまらない保険にしがみつくなよ。で、再建治療のそれを否定して自費に誘導するなよ。あっ、あるいは、うちに来て私の代わりにやってほしい。好きにしていいから。で、当院の今以上の臨床成績を残せるよね?(笑)自由が丘だもの。

(続く)


4月 28, 2023

ドイツって。。。。

 今秋、ベルリンのEAO参加のレジストをしたので、前回のベルリンが2000年だったものだから、昨今のドイツ事情はどうなんだろうと色々調べていた。ドイツと言えばエネルギー政策に特徴があるのだが、当時衝撃的だったのは、徹底した省エネで、車を止めたら駐車場に入るためのバーの前だろうが、赤の交差点だろうがアイドリング禁止。エンジンはオフ。ホテルの廊下の明かりは必要最小限の電気を付けるだけであとは蝋燭だったりとか、まあその徹底ぶりに驚いたものだ。2005年にハイデルベルクに行ったときも同じ。しかしその後、2010年にハンブルグを訪れた際は、真夜中まで煌々と街が光り輝き省エネは何処に?

ドイツは最大で17基の原発を稼働させ、エネルギー的にはある意味その困窮ぶりから脱却していたように思う。しかし、みどりの党の宿願だった全ての原発を廃止したメルケル氏以降、60年続いたドイツの原発の歴史に終止符が打たれる。歴史的な日だと騒ぐ環境左翼とは別に、これは既に政策とはかけ離れた宗教のように見えるのは私だけだろうか。

何故そう思うかと言えば、経済、物理、倫理など無視して突っ走っているように見えるからだ。此を世では「破壊」と言わないのだろうか。産業国ドイツはこの結果、実質失われた価値を計算すると3000億ユーロにもなるのだという。日本と同様、ドイツもまたここ20年経済成長は著しく悪い。安いロシアガスは入らない。高価なノルウェーガス。高価なLNG。あげくは石炭、褐炭などCO2排出ベスト3の化石燃料に総出の状態。矛盾してないか??結果、電気料金の値上げは日本の比ではない。各産業界は悲鳴を上げている。世界最大手の化学コンツエルンBASFは、とうとう支那に逃げた。出て行けない企業は潰れるのもやむなし。どうするドイツ?

再生エネルギーの計算も無視して突き進んだ宗教の結果、国土の2%に5万機以上の風車を建設し、風車の森計画。そして膨大な面積の太陽光パネルを設置する青写真では、仮に新しく通そうとする法案であるところの再生エネルギー80%以上等という計画が、国民の反発を買うことは必然ではなかろうか。大体、ショルツ首相は風車を毎日4〜5基建てるのだと、、wwwww。正気か?2035年からはガソリン車の登録は禁止。来年2024年からは新築家屋はガスや灯油の暖房装置はダメ。暖房に使う燃料は65%が再生エネルギーとか、正気か?

まあ、政権与党のみどりの党は、環境左翼であるがゆえにCO2が毒ガスであると言う前提で事を進める一方、石炭褐炭のような火力発電で何百万トンものCO2排出にはだんまりなのだ。国内でも異論は出てきており、環境左翼妄想に我慢できなくなったバイエルン州のゼーダー州首相は「ウチの原発は博物館じゃない、動かすぞ、破壊するんじゃない!」(笑)

今回のドイツの脱原発の裏には、マスコミの偏向報道も大きな理由にもなっているらしい。脱原発に関しての異論は全て葬られ、原発を擁護することは自然や安全を無視した、お金と物に目がくらんでいる人でなしだとか、右翼だとか批判され、まじめに話そうとしてもタブー視される風潮をマスコミが作った事実がある。まあ、島国日本では出来そうもない夢のような話をドイツに見習えとばかり騒ぐことで、国民がどれだけの不利益を得るのかキチンと計算し、国民がそれに耐えうるためにはどうすれば良いかまでプロトコルを作成するべきなのだが、いかんせん強進しなければ事は進まないと言う理由から、都合の悪いことはきれい事で覆い隠さなければならないのが現実なのだろうか。

日本もいずれ原発はなくなると仮定して、私もそう思うが、反原発のカルトな宗教観で政策を推し進めたドイツが今後どういう状況になるのか注視しなければならない。なぜなら私たちは、現在のエネルギーの恩恵を受けている毎日の生活を数百年前のインフラに戻る勇気はないはずだから。

ベルリンの学会でのドイツ調べが、とんだことになった(笑)。



4月 13, 2023

スーパーGPになりたくて、駆け込み寺(笑)

 開業して35年。開業当初から、何でも出来るスーパーGPになりたかった。歯科が面白くて仕方なかったし、それで大きな収入を得たかった。通常の歯科治療も90点、補綴もPRD分類ならクラスIVまで普通に。保険でフルマウスリコンストラクション。必要があればインプラント、必要があれば矯正。それが普通だと信じていた。だから必要なスキル習得のため何度も講習に伺った。知識は本を読みあさった。やらないのは悪性腫瘍をはじめとする全身麻酔下の口腔外科手術にしようと。一時期はそれさえも考えて歯科総合病院(先輩の熊本の伊藤先生が憧れ)構想もあったが。東洋医学や漢方も猛勉強して上海の中医学院の通信教育も。あれほど支那が嫌いなのに(笑)。だから、大概の診断は出来るし、手を付けられる。一時期はその辺の内科医以上に色々わかっていたつもりだった。口腔の健康は体の健康。葉を見て木を見て森を見て山を見る。山を見たら大地を想像し広がる空と宇宙を想像する。これが本当の医療だろう。

近年、新規開業の先生方が「これは私には出来ません」とあまりにも普通の治療を大学病院に送るケースが激増していると、某教授が嘆いていた。内容たるや普通のちょっと難しい部類のエンドやペリオ。じゃあ何をしているのかと言えば、保存修復のみで生計を立てているという。そしてそれを修復シペシャリストと自称するらしい。面白いか?その仕事?と思うのは私だけではないだろう。やや難しい治療に手を付けて訴訟を恐れている風でもないらしい。単純に知識とスキルが圧倒的に不足しているのだという。何故そうなった?まあ、国試の選抜試験が原因だろうなと想像はつく。教育に問題有りだろう。卒後何でもかんでもセミナー大はやり万歳だ。

さて、先月あたりから他院からの流れ患者が急増している。一番多いのが「この歯はもうダメだから抜いてインプラントしかありませんね」と言われ、セカンドオピニオンと言うか、もうそこには行かないから診断してください、、というやつ。。ちなみに全てエンドとペリオで問題解決出来た。もちろん保険診療で。中には出来ないのもあるけど、診断順番が違うでしょ。インプラントありきじゃない。インプラントは目的ではなく手段なのだ。

何だろうな、、、この言い回しは、米国発祥で(20年以上前から米国の学会の発表にて、ええっ??この歯抜いちゃうの??という特有の経営重視診断?あるいは訴訟回避診断?)首都圏の特有の物だと思っていたら、地方都市ですら、コンサル重視経営重視、診断技術はおいといてという歯科医院が増えた所為もあるかもしれない。

当たり前の義歯増歯、ウチでは出来ないのであと一ヶ月このままで。下顎フルなのに5歯しかないPDをあと1ヶ月使ってくれと言われて当院に。何とかする心意気さえあれば何とかなるケースでも出来ないからで済む? あるいは、5時5分過ぎたら、もう終わりですから診ることは出来ませんという歯科からいきなり流れてきて5時30分に当院に。うちだって5時までだが、痛いんですよと言われたら。まあ、その医院の気持ちはわかるが、ウチでは心意気で診る。そしてもちろん終わるのは遅くなる。

ちなみに最新データによると、米国のインプラント新規患者は激減しており、より審美性の高い、よりFantasticExcellentな、よりdigitalで簡便で早い、そして今までに比較して料金が安い、そんな物が選択されるようで、何ら過去の反省がないばかりか、トピック重視の歯科医院経営がまたまたクローズアップされているようだ。結果、我が国では米国帰りの日本人は洗脳されやらなくてもやっても10年経過後に何ら差がない「余計??な」手術が最先端とばかりにトピックとなる。否定はしないが。

まあ何にせよ、患者に向き合い寄り添えれば何でも良い。しかし、知識不足やスキル不足は遺憾ともし難い。不足していても患者優先順位が違うのか。まあ、と言うわけで、駆け込み寺状態の当院、、貧乏暇無しwwwwwww(T-T) 他院がうらやましい!? アポ外で来るのも沢山だからそりゃ、これだもの、Google評価低いわね(笑)



3月 24, 2023

歯科医療後進国日本?

 アマゾンから「歯科医療後進国日本」という本が紹介DMで来た。アマゾンベストセラーになっている。以前買った本の関連として「こう言うのは如何?」というDMなんだけれど。興味があったので、紹介内容を読んでみた。不正確な書評は、たとえこのブログだろうとおいそれとは書けないので、注文してみた。だからまだキチンと読んでない(笑)。目次を見ただけなのだがちょっと気になるので。目次はまさに正しいことばかりと思います。あぁ、もう書いてるか(笑)。

何十年も前からこれ(日本の歯科医療)は言われてきたことなのだが、いつも私が言っているように、「だったら保険医やめなよ」という結論。数年米国の恵まれ過ぎた環境で勉学してきた米国帰りの米国かぶれの歯科医師はごまんと居て、今でも商業誌などで最先端治療やチャンピオン症例を次々出している。全く否定はしないし素晴らしいことだと思う。イニシアチブを持って若い歯科医師達が感化されそれに続くことを、私はなんとも思わないし、むしろ素晴らしいと思う。確かに自分も若い頃はそうであったように、何とかそのスキルを学習したいと、せっせと東京や大阪に通った。その費用たるや、多分数年の米国留学費用どころではないだろうな(笑)。だから、可能なら保険医じゃないとかそうなりたいが、隣家のおじいやおばあになんて言おうか(笑)。

が、しかし、それを隣家の仲の良いリタイヤして何年も経つおじいに提供することは出来なかった。カネがかかるからだ。その時の自分の選択肢は、隣のおじいも、地方都市の企業の社長も、皆患者として同列に扱いたいと普通に思っていた。だからウチの診療室は、「居心地の良い、高級なものもある、街の居酒屋食堂」で良いと。この本の筆者の言いたいことは「高級フレンチ専門店」の話なんだろうなと、漠然と思う。

街の食堂の親父を馬鹿にしてはいけない。薄利多売でも、限りある素材で寝る間も惜しんで仕込みに入り、せっかく来てくれた客に美味しい物を提供しようとする姿勢と哲学を否定してはいけない。もちろん高級フレンチも否定してはいけない。極上の材料を使い、海外で長い間スキルを磨きそれ相応の対価を請求することに何の疑問もない。

この本では、それ(大衆食堂)を否定しているのではないだろうか。私がそう感じるその背景には「手仕事の医療」(秋本秀俊 著)という、昭和の混沌期に歯科医療を見世物ではなく医療システムとして皆保険に組み込むことに尽力した人々の努力と苦悩が書かれている本の存在だ。筆者にはこの本を是非一読していただきたい。国民皆保険と歯科医療をどう組み込むか、その根本にあった日本人としての思いと、見え隠れするGHQの亡霊を是非読み取ってから考察してほしいと思った。この本の昭和の時代ですら、米国帰りの自称最先端歯科医師の現状否定が実に面白い。

我が国の歯科医療を切る前に、欧米の歴史的な苦悩も理解しなければ、例えば米国の歯科医療難民3000万〜4000万人を理解は出来ないだろうし(米国のドクターは、何度いろんな先生に聞いてもこの問題はノーコメント)、米国の診療室の前で客引きをする「弁護士」の存在も是非紹介していただきたい。米国の歯科医療費の90%が、米国の所得上位10%で消費される現実も。

EAOでのディナーパーティー。ルクセンブルクのインプラントおたくのドクターに、さんざん症例写真を見せつけられた後、他の治療の話になり、日本の歯科医療システムを教えたら目を見張り「素晴らしい!」と。所得格差を気にしない歯科医療の提供など、思いもつかないと。その時同席していたブラジルのドクターも同じ。スイスのドクターは、、国民が皆お金持ちなので興味なし(笑)。そして、ただし問題は、いかにそのシステムを向上させていくかの保険力やイニシアチブをとるドクターが、全体を考えるのか個人を考えるのかという話。実に面白かった。

私は、臨床37年、今でも思うのだが、米国の最先端の高額な治療を、何故国家の歯科医療政策に落とし込む先生がいなかったのか。この先生達はせこいんだろうなぁと思った時期も(笑)。一世を風靡したインフルエンサーたる先生方皆、肝心の未来に向けた国家的歯科医療システム構築に一ミリも関与していない現実。相互扶助という米国人の思いもつかないと言うか、絶対無理だと考えた皆保険(米国が日本に向けた試験運用だったんだけどね)に還元できなかったのか。

だから、日本の歯科医療を後進国だと言うのは40年言われ続けているわけで、新しいことではない。根本解決は、もう一度言うが「保険医をやめれば良いだけの話」という単純な話で。筆者が歯科医療後進国だと思っているのならなおさら。個人としての歯科では夢のような仕事でも、国家感としての米国の歯科医療システムは失敗しているのでは?米国医療はビジネスなんだもの。そして、もちろん、我が国は想像以上に自由なんですから。。。

あっ、保険医をやめない理由として、保険歯科医療(特に再建治療)を否定して自費を入れるという卑怯者は論外です(笑)。


3月 17, 2023

S国、、、Free, but a country like North Korea.(笑)

 3泊4日で何度目かのS国。今回はもっと内側からこの国を考察することにした。歩き回った距離は5〜6キロ。同級生がここで開業しているのだが、もし私がチャンスがあってもこの国は選ばないかな。しかし、経済は圧倒的に上だろう。人々の勢いがまるで違うような気がするのだが。これからこの国で一旗揚げようとする人、もしくはリタイヤ永住し見ようかな?な人は少し参考になるかも。


以下、SGP人から直接聞いたのだが。。。国土は東西に僅か43キロほどで自転車で日帰り往復可能。南北では23キロほど。これはほぼ私の街八戸と同じ広さなのだが、この狭い中に700万人近くが住んでいる。当然土地は殆どが国有地で、狭い国土に多くの人間が住まなければならないから建物は上に伸びるしかない。外国人の不動産売買は基本的には禁止されている。国が管理している賃貸住宅(殆どないが)は本当に貧しい人向けで月2万円程。一般的なマンションは安いのでは5000万程からあるが通常は安くて1億だが高ければ3億ぐらいが一番多いらしい。車の台数も制限されているので簡単には買えない。買う場合新車だろうが中古だろうが200パーセントの税金がかかる(購買目的によって違う)。デンマークのような家屋景観税(窓からの景色が良いとプラスされる)がないだけでもマシかもしれない。初任給をもらった時点で年金徴収がない代わりに強制的に20%天引きされ(税金とは別)強制預金させられる。これは法律で決まっている。リタイヤ時に預金は何に使ってもかまわない。途中で医療費として使うことも許される。基本的に相互扶助という考えはないので、基金を元に様々なパブリックな資金運用はないと思って間違いはない。私の金は私の金、、と言う考えが根本。1960年に出来た新しい国であることは承知だろうが、そのオリジンは東インド会社関連での海峡の船の通行税と水食糧の供給、そして飲食と船員相手の娼館での莫大な富をファウンデーションにしていた。

地政学的に非常に重要な港として発達してきた歴史は良書に譲るとして、実はこの国の非常に細かい「チクリ」法に注目したい。この国にはグリーンが非常に多く、在来種のみならず船で渡ってきた全ての大陸の植物が生息している。植物あるところに通常は多くの昆虫が生息するが、代表的な「蠅」「蚊」やその親戚筋は全く見ることがない。かなりの殺虫剤をまき、衛生管理は法で徹底している。ある日、玄関をノックされて出てみると政府の職員が抜き打ちでベランダの植物やその周囲の衛生管理、、例えば植木鉢の受け皿に水がたまっているとか、、をチェックする。基準にそぐわなければ高額の罰金が待っている。何故そこに取締官が来るのかと言えば「誰かのチクリ」と言うことになる。北の将軍様の国とあまり変わりは無いような気がする。監視カメラの数も尋常ではない。街にゴミを捨てる人、喫煙所以外でタバコを吸う人、ガムを噛んでいる人、景観を悪くする人、決められた枠から少しでもはみ出そう物なら、監視カメラとチクリであっという間に摘発されるのだ。

そんな社会でも、皆活気にあふれているのは、規律ある自由があると考えているかららしい。物価も酷く高いし、ラーメン指数で言うなら一杯3000円ほどだろうか。卵は6個で1000円。スーパーで簡単なお刺身セット3500円(笑)。マグロのさくで赤身4000円、牛乳(全て輸入)1リッター1000円ほど。何せ食糧の自給率は1割ほどもないからだろうか。しかし、金融と観光にかける意気込みはドバイにも負けてはいないだろう。何もない小さな漁村からスタートした国だからこそのエネルギーはひしひしと伝わってくるのだが。。。。いやぁ、、兎に角、暑いんだもの、私はそれだけで、まあ、めげる(笑)。

どうですか、これで見聞きした全てではないですが、ちょっとは参考になりましたか?知ってる人は知ってるS国事情でした。。


3月 14, 2023

毎度の季節の催し

 この時期は、ケルンのIDSかAO(米国のインプラント学会)の時期で、たいがいかぶるので、つわのもドクターは、例えばタラちゃん(人伝え)とか、ケルンの後にAOに来たりする。私はそんな大それた事は出来ないので、毎年どちらかに絞るんだけれど、この3年コロ助のおかげでどうにも居所が悪かった。

と言うことで、今年はケルンはドイツがウクライナに戦車を供給するので、きな臭いが為にフェニックスのAOにしようと思ったけれど、バイデン政権ではいつやばいことが起こらないと限らないので、憧れのフェニックスもパスした。

じゃあ、せっかく去年から休みを取っていたんで何処に行こうかと考えるのだけれど、なんか正直、、、、勉強するのに海外行くのが段々面倒になってきている。開業して34年。国内の学会はもとより海外の学会に積極的に参加して見聞を広めてきた。海外学会は年間3〜4回。恵まれた環境なので、感謝しかないが。。そこで見聞きした情報はリアルタイムで地元勉強会に還元した。これは凄いことなんだと気がつく先生は気がつく。だって、商業誌に紹介されるのは半年くらい後だから。で、だから私が何か得するかと言えば何も無いものだから、商業誌で活躍する先生方は「もったいない」というのですが。。。。用は早い情報を集めて紹介すれば金になるという話。ごめんなさい。元々お金を持っているグループではないので興味ないです(笑)。

海外の学会はいろんな先生方と知り合いになるから楽しいのですが、某先生方は著名な先生と知り合いになる事が目的だったりしますね。いやいや、そうじゃないですね。世界の日常歯科臨床を仕入れるのが目的ではないですかね。偉い先生方のチャンピオン症例を見ても、それが毎日の臨床に降りてくることはとてもまれです。日本独自のルールもありますしね。だから、偉い先生方のそこから外れている臨床家にとても興味があるんです。

若い先生方に提案です。日銭を切ってでも世界の状況に触れましょう。特に懇親会は重要です(笑)。酔うと本音が出ますから、ここ最重要ですよ。。



3月 01, 2023

多分FB版シャドウバンを食らっているワシの投稿(笑)

 ここ1年ぐらいの自分の投稿やブログ内容への閲覧者数を見ると、FBが勝手に選別している節が多々見受けられる。立民や共産党の考察だとか、大陸や半島の考察(笑)など、あるいは現与党の大陸寄り発言に対しての考察だとか、普段より極端に少ないアクションで、他の人が見ることの出来る友達タイムラインにはまず出てこない。一方、どうでも良いどっかの店の食い物だとか、皆で楽しくミーティングや懇親会などとても沢山のマークがつく。それだけ多くの友達の目に触れている(笑)。多分このブログの書き込み内容もFBで紹介してもFB友達には殆ど紹介されないだろう。

ということで、全くそんなことはなかった頃の書き込みを読み返して思ったのだが、大陸や半島や反日に関する国内の動きや医療問題も含めて、この30年殆ど何も変わっていないことに気がつく。左翼は反対運動が一定の資金源になっているから絶対に引かないし、そこに気を遣ってある程度の票を獲得する与党の構図も変わっていない。大きく変わった政治的背景は、安倍氏の亡くなった後の与党自民党の迷走と為体だろうか。媚中外交も酷い状況になっている。我が国のために期待する高市氏や小野田氏や青山氏の勢いも、何か目に見えない正体にやはり気を遣っているようだが、この構図を打破しようとする政治家は政治家生命を絶たれるのだろう。

昔、大上段でかまえてメンを繰り出す政治家に期待したが、ドンドン消えて行ってしまう。マスコミも大衆も水面下での動きは嫌いなはずなのに、特に新聞や地上波テレビなど、物を売っている以上売れてなんぼ。だから大衆の動きに敏感になり、売れるか売れないかで言えばゴシップの方が大衆受けするから、現状にネガティブな方を選んでいるだけだろう。置き去りにされている庶民なのだ。

なので、政治感覚で庶民を味方にするべく大衆を生み出すことが売れる。だから、麻生氏などはっきり物言う政治家がネットアンケートでは辞めてほしい政治家1位になったりする。「アベガー」一族の方々も同じロジックだったと思う。政治生命をかけて一言言うと、関係のないゴシップで揚げ足をとられ事実とは異なる発言の切り取り作業で葬られることに抵抗する気概ある政治家が消えてきた。

私自身も60も半ばにさしかかり、あと何年何十年生きていくのだろうかという昔では到底考えていなかった事を考えるに、今更どうにも出来ないのなら「まあ、良いか、めんどくさい」となって、他を批判する事などおこがましくもなる。しかし、まだ余力があるのなら、できる限りのことをするべきなのかなとも思うが。大ベストセラー「安倍晋三回顧録」で、もう一度反日サヨクを中心とした我が国に巣くっている何者かを考察しようかと思う。それが理解出来れば、学校の勉強はすこぶる良いが多分社会的にバカだと思われる官僚の思うがままになっている歯科医療制度も、何とか軌道修正の参考にでもなるような考察も出来るのだろうか。


2月 17, 2023

批判を一切許さない日本共産党の異様な体質を踏襲する保団連という組織

 デイリー新潮のこの記事でもわかるように、日本共産党とは酷く民主的組織からかけ離れた政党のようだ。

https://www.dailyshincho.jp/article/2023/02141702/?all=1

さて、唐突だが、この共産党的発想に固執する保団連(全国保険医団体連合会)という組織がある。総会を経験すればわかるが、サヨクアジビラのような資料が全員に配られる。かつてはその資料の殆どが赤旗という異常さだった。近年、この資料は一政党の機関紙ではないか?それを会場で切り貼りして配るというのはおかしくないか?という質問が出て以来、珍しい事だが赤旗の資料は影を潜めた。共産党との関わりをごまかしたいのだろう。その代わり、なるほど朝日新聞や毎日新聞のようなパブリックペーパーでもかなり左傾的な新聞がドンドン登場している。(まあ、つい先日、共産党は両新聞に喧嘩を売っていたが(笑)サヨク新聞から批判される左翼政党(笑))

保団連総会決議案や各協会の文書及び発言通告には、必ずと言って良いほど「9条を守る」とか「核燃反対」とか「辺野古問題」とか、およそ医療団体とはかけ離れた思想主張がまかり通る。こう言う思想は多様性を重視する現代では自由にあってしかるべきだけれど、私はその手の活動家のごとく決議に賛成するわけにはいかない。同意できないからだ。本来ならそういう代議員がそれなりの数いてもおかしくはないはず。しかし、現実には、反対が1票とか保留が3票とか。全体数は100を超えるというのにだ。今日の思想信条の多様性を考えれば異常な世界と言わざるを得ない。

これこそが権威主義の最たる物で、共産党のごとく保団連会長は非常に長い間その座についている。私は執行部に加わることはないが、密かに情報を集めると、理事会において長老のような古株が一切民主的批判を受け付けず、長い間左翼活動から脱却できないのだという。左翼老人の老害という言葉がネット上にあふれるが、こういう人達は見たこともないのだろう。医療問題一つをまじめに取り上げても、出来もしない妄想的要求をひたすら繰り返し、あたかも国会での共産党の言い分とうり二つ。既にほぼ消滅している社民党の言い分とうり二つ。こんな事を延々と何十年も繰り返している愚かさに気がついていない。

実現可能な医療問題解決を本気で考えているのなら、人の所為ばかりにするのではなく、どうすればよりよい医療を提供できるのかと言うベクトルを持った意見が必要なのだが、ひたすら批判に終始し聞いていてもうんざりするほど自己矛盾に満ちている。アレはダメこれはダメばかりのまるで子供の駄々のようなサヨク思想ではないか。スタンフォード型ミーティングでは「NO」と言わない会議こそが本当の会議だと教わった。「YES AND〜」と言う発想は保団連には望めそうもなく共産党のように消滅を待つのか、それとも時代と供に希望に変わるのか、もうあと何年も私は仕事をするわけではないので傍観でもしていよう。(笑)

ちなみにこのままでは、これからの若い医師歯科医師は当然加入するわけはないと思うが、如何か。

2月 14, 2023

東京の移りゆく景色と地方の歯科医師(笑)

 日曜、東京だったが、久し振りに予定がぽっかりと空いたので、東京散歩。


FBにも書きましたが、日比谷公園からのいつものいやな感じの厚労省を仰ぎ、からの、愛宕神社、芝大神宮、増上寺。宝物展を見学し、借りてるらしい仏舎利の前で「南無釈迦ムーニーブ〜ツ」と3回唱え、家康公はいないが徳川将軍家のお墓をお参りし、もみじ公園でもみじ滝を見物。そして、目の前の東京タワー様に20年ぶりくらいに上ったわけです。そこから見る展望景色は実に丁度良い。スカイツリーは高すぎるのと、見える景色が小さすぎるのと、足立江戸川墨田の地理がいまいちピンとこない(笑)のとで、東京タワーの方が実に良い。

ぐるりと一周して思ったのだが、麻布台の開発は本当に何か残念な感じ。都内一等地に残る昭和の匂いがとても好きだった。その昔、オークラによく泊まっていた時分、ちょっと空いた時間はここいら辺のお散歩で、スエーデン大使館を左手に見ながらまっすぐ進むと麻布台下に続く左に下りる坂が有、その途中に昭和な洋館の素敵な花屋があった。そこをゆるゆると下り過ぎるとまさに板壁の昭和家屋が右手にならんで見え、完全にタイムスリップできた。とても良い思い出だったのだが。後年、初台青木先生にこのあたりの解説をもっと詳しく聞く機会があり、ワクワクして聞いた物だ。


東京タワーの醍醐味は降りるエレベーターが3階で止まり、やはり昭和なごちゃごちゃとした何かわからない怪しい店が所狭しと並んでいたはずだったが、もう、全く変わってしまって浦島太郎状態。一角に攻殻機動隊グッズが売っていて、そこにロジコマが。。攻殻機動隊好きなんだよなぁ(笑)。


八戸に帰り、極寒(笑)。


無歯顎さんの下顎を切り開き、平らにして4本インプラント埋入。例の奴?(笑)ウチじゃぁごく普通の風景かもしれないけれど、都会ではそれを「どんなもんだい!」と威張る先生多し(笑)。その後、呼ばれてとぼとぼ歩きの往診。寒い。これもまた何でも出来る地方の開業医の極意かもしれない。明日の夜のHERZ会はノーベルの新しいDEXISのIOSの話。何でも吸収しよう。買わないけど。

2月 08, 2023

昔は一生懸命だった、今は??

 最近、おかしな読み物を読むよりはなんか楽しいと思い、かつての自分のブログを読んでみたりする。これってナルシズムなのかしら(笑)いい年なんだけど。自前サーバートラブルで消えてしまった過去のブログも沢山あるけれど、生き残った奴が面白い。いろんな事を書いている。それも結構積極的に。もちろんFB等なかった時代、自分の思いや意見はブログに吐き出していた。誰が読むともわからずに、でもきっとわかってくれる人もいるはずだと妄想するのも楽しかった。

2006年の2月のブログを見たら、これからポルトガルに行くと書いてあった。クリニカマロのセミナー。この頃次男はすでに12歳で2005年からスイスにいたし、海外に行くことに何の抵抗もなかったし若かったのでエコノミークラスでいかに安く渡欧するかとか頑張っていた。ポルトガル行きは初めてのプレエコで楽しみだった。八戸の図体のでっかい佐々木先生とBAことブリティッシュエアーのチケットを取り東京駅前の藤田ホテルに前泊した。夕食後銀座のバーに繰り出してなんかかっこいい気分になって結構、いや、しこたま飲んだ。佐々木先生に「明日起きれるかなぁ、こんなに遅くまで飲んで」「だいじょうぶっすよ、飛行機で寝ればいいんだから、明日ちゃんとおれ起こしますから、任しといてください!」

翌日、かすかに開けていたホテルのカーテンの日差しに目が覚めた。ん?と思い時計を見た。成田発10時40分のロンドン行きだが、、、、現在の時刻9時。。。。。。

「お〜〜〜い、ささきぃ、おきろぉ〜〜〜」「貴様起こすと言ってたじゃないか!」

「やばいやばい!」

「BAのデスクに電話しろ絶対行くからって」

「マジ留守電みたいにつながらないっすよ」

「まず、東京駅に走って成田エクスプレスに飛び乗るぞ」

「後7分しかないっす」「まじかぁ〜〜〜〜」

何とか飛び乗った電車で、「な、佐々木、もしヒコーキ乗れなかったら東京で1週間雲隠れするぞ」「そうっすね」「何処に泊まろうか」「おれ知り合いが池袋いるんでそこで良いじゃないですか?ホテル代結構かかるし」「何する?1週間」「困ったっすねぇ」

こんな馬鹿話をしながら、成田でも重いスーツケースを持ってダッシュ。BAカウンターはもう閉まっていたのですが、係のBAおねえさんが偶然いたのでギリギリセーフだったのでした。

なんて、一生懸命(笑)。ポルトガルまでキチンと乗り継ぎ、BAのこの世の物とは思えないクソまずいサンドイッチを食いながら、「ちゃんとつきましたねぇ」とほっとしたのでした。

クリニカマロセミナー2回生の珍道中は始まったばかりでした。今じゃ考えられない旅です。オイラも偉くなったもんで、泣きそうなくらいのエコノミー修行のおかげで、ビジネスやファーストが当たり前の各エアラインのステータス確保。考えてみれば、うちにあるBCFCのアメニティポーチは50個はくだらない。と言うくらい、海外に勉強しに(笑)行ってたんだなと、しみじみ一生懸命(笑)。もう無理だな。。。。十分堪能しましたわ。な、わけがない(笑)

1月 09, 2023

救世主のような歯科医師?

 歯科医院を経営している以上、スタッフの未来や自分の未来、家族の未来を考えた上で、どういうスキルと知識を獲得し。どう患者に提供すればどれ程の収入があるのか、結果患者はどのような利益を得ることが出来るのか、その患者の利益を継続するためにはどうすれば良いのか等など、そんなことを大学ではこれっぽっちも教えないし、法的スタンスとして歯科医師法ではそういう歯科医師と言う立場は否定される。おかしな物だ。

唐突に何でこんな話ななったかというと、ある小説の話だ。作家は歯科医師像としてどんなイメージを持ちどういう書き方をするのかで、今現在の歯科の状況がわかる。もちろん「ウチは最高ですから」という所から「別に気にしたことないよ」という所まで、歯科医院自体千差万別であることを考えても、実に面白い。無論、作家が抱いているイメージは経験から来る物だから、果てしなくハズレを引いていたら(歯科医師とてただの人)イメージは最悪だろう。主人公は「野原」さんという。

「痛みに襲われたのが、緊急事態宣言の発出されたその日のこと。ステイホームどころでない激痛に、慌てて近場の歯医者捜すも、ある歯科医院は診療時間を短縮中で、三週間先まで予約が埋まり、ある医院はスタッフ不足のため新規患者を受け付けておらず、ある歯科医院は56日まで休業中とことごとく空振りに終わった」

これは良くある話だが、、そこでこの患者は徒歩圏内のとある歯科医院を選択した。今時とは言えない歯科医院で、WEBサイトとは無縁、だからネットの口コミとは無縁、予約無しいつでもOK、お好きなときにいらしてくださいと。これはこれで逆に不安になる。ここは人気のない歯科医院ではないのか?ということは、技術のない歯科医院、あるいは気性が荒い先生、いやいや酷く冷たい先生か?いや、うっかり八兵衛のような?うんうん、死ぬほど不器用?あるいは商売色強くてやたらとインプラントを勧める?、、ネガティブ要素を探し始めたらきりがない事になる。
結果、この医院の先生の診断は実に面白かった。野原さんはコミュニケーションを十分にとってもらい、痛みはそれだけで激減。そのやり取り。

「野原さんの奥歯は何の問題は見つかりませんでした。歯茎も至って健康です。物理的には痛む理由はありません」と説明。でも「痛いんです」「わかります。その痛みに嘘はないでしょう。僕はそれを代替ペインと呼んでいます」。「加原さんの中で、実際に痛んでいるのは、歯でなく別の部分です。歯はその身代わりとして痛みを引き受けているのにすぎません」「別の部分?」「端的に申しあげればです。特殊な例でなく、世の中には、心因的な胃痛、頭痛があります。加原さんの場合、それが歯に出ただけのことです」。では、「どうすれば治るのですか「真の痛みの正体を見極め、直視することです」と言われながらもやり取りが続いた。

この先生、話しかしてないから診察代はいらないという。むしろ患者が経営を心配してくれているよう。患者と歯科医師をつなぐのは、デジタルなものではなく、極めてアナログな「気持ち」だけという凄さよ。だから、歯科医師と患者の関係はビジネスライクもけっこうだが、お互い気が休まる暇がないだろう。こう言う歯科医師が今では希少になってきているかもしれない。診断ではない、何かがある。間違ってコンサルでも入ろう物なら、てこ入れさせるだろうなと心配する。
当院も昔からあら探しストーカーのような悪意の患者の書き込みや、患者の自分勝手な解釈で一方的に非難する電話など何度も経験した。私のコミュ不足と言えばそれまでだろうが、今更ながらこういう穏やかな海に船を出せない状況がなんとも悔しい。
世の中、比較的盛業歯科医院でも、2億稼げば2億5千万必要になり、3億稼げば3億5千万必要になる等という良くある話は、実は自分で自分の首を絞めながらかつて経験していた穏やかな日々を、未来に向かって再実現しようとしている非常に不合理な日常なのだろうな。メキシコの漁師の有名な話じゃないか。
だから、こう言う歯科医師、実にうらやましく思ったりしている。



1月 01, 2023

新年開けましておめでとうございます

 ウサギさんで始まりました、新年、開けましておめでとうございます。昨年同様、今年もよろしくお願いいたします。酔ってます、正月ですから(笑)。

さて、本年の目標を掲げておかないと、何かのんべんだらりと1年が過ぎそうで怖いので一応書いときます。

まず、生き方として理念のない政治を批判します。与党だろうが野党だろうが理念のかけらも感じられない政治に断固反対しますが、批判だけで終わるバカはしたくありません。どうすればもっと良いのかを常に考える1年にしたいですね。

労働のない富は本当の富ではないと思っています。今年は更なる富は必要になりました。4億稼ぐと5億必要になる意味がしみじみ身にしみています。背景にはやや労働のない富を期待したしっぺ返しがあったのだと反省することしきりです。働くから富が来るのです。

良心のない快楽はいけません。趣味も学問も何かすることに付随する快楽は良心の元にあるべきです。あ、気がついた人は気がつきましたか?ガンジーですね(笑)。あと、人格なき学識だとか、道徳なき商業だとか、人間性なき科学だとか、そして献身なき信仰、もろもろ、ガンジーの残した素晴らしい言葉を実践していきましょう。

でも、多くの皆さんが勘違いしている人がいます。彼の平和の根底にある無抵抗主義とは、戦うことを否定しているのではなく徹底した武力を元にした思想であることを勘違いしてはいけません。無抵抗こそ強烈な武力を担保にしてなしえる死ぬ覚悟であることを彼はキチンと説いています。ナイスです。社民党の福島氏が「平和のために平和ぼけを増やそう」と正月のツイット。死ぬほどバカなんだなと思います。

患者さんのために、「老舗はいつも新しい」をもっと実践していきたいと思っています。最新の理論とスキルを全ての局面において提供できるようにしていくのです。ソフトもハードもそうなのですが、しかし忘れてはいけないのは目の前の現症に全ての局面で寄り添う力でしょう。アポがないから無理ですとは言いますまい(笑)。。

こんな、当院ですが、昨年より150%上昇しないと再来年が成り立たないので、死ぬほど頑張る所存です。スタッフのため、多くの患者のため、関わっているバックヤードの皆さんのため、くまさか歯科は今年も頑張るのです。どうぞよろしくお願いいたします。