金曜日, 10月 18, 2019

厚労省への質問と参議院議員懇談

今回、青森県保険医協会のミッションは、午前中の東北ブロック(東北6県)としての厚労省要請ディスカッションと午後からの参議院議員懇談でした。

厚労省要請に関して、直近の台風被害に遭われた方々への医療費負担問題や東日本大震災で被災された方々の負担金免除が解除された問題が重要項目となり、時間の関係上個別指導問題は影を薄め、また別個に持ち込もうとした衛生士における麻酔の可否に関する法的問題は次回持ち越しにしました。

負担金免除に関する要望はまさに現場の憤りと解決であり、当たり前の話なのでここでは深く述べない。また、個別指導問題は当県技官のみならず「技官の個体差」をクローズアップさせたかったが、年に数回の情報共有という至極当たり前の解答は想像はしていた。個別指導は必要であり、適正なシステム維持には不可欠であると個人的には思っているが、本省の思いと地方技官との指導内容に関する乖離はもう少し詳しく話したかった。特に地方厚生局に対して我々が幾度となく要請した「担当技官の講師依頼」が拒否されていることに関し、本省は個別に地方厚生局に対してものを言えないという状況が明るみに。続けて粘り強く要請してほしいという解答にはやや驚くと供に、まあ、水面下では色々ご苦労されているんだろうと半ば同情もする。どんな世界にも「しょうもない奴」はいる

衛生士の麻酔に関しては、前日別件で消息筋(笑)と会食。法的な問題はさておき、要は日歯にお伺いを立てた過去、そして日歯が反対した、、、日歯が積極的に動けばそうなりますと言うこと。それだけのよう。なんだかなぁ、な感じで尻すぼみでした。その昔、歯科医師達がパラデンタルスタッフのことを何処まで本気で考えていたのかという代償が今私たちの周りでおきていることなんでしょう。これは技工士も含みます。次世代へ残すことの出来ない負の遺産は早く消却したいものです。

午後、与党から野党まで、くまなく懇談。内容は多岐にわたりましたが、主には非常に裾野の広い歯科医師法17条に関して。これはなかなか難しい問題で、非常に参考になるお話を、そして非常に納得のお話を島村先生から頂戴した。さすが現在の歯科界を牽引するだけのことはあるなぁと非常に勉強になりました。やはりこれからの歯科界をどうすればよりよい方向へ持って行けるのか、考えている人は考えています。何か安心しました。
しかし、本当に法的な担保がない状況で、グレー部分の医業を歯科医師が歯科医業として行った場合、過去の判例を紐解いて問題なしとなっていても、時代の変遷と供に解釈は複雑怪奇になり、はたして、本当に次世代にそういう形で引き継いでいくことが正しいのだろうかという疑問は、個人的にはぬぐえません。過去からここまで頑張って引き継いできた歯科麻酔科医や歯科口腔外科医達の努力は、ある意味ある時突然無駄にならないように、慎重に事が進むことを期待して止まないわけです。


土曜日, 10月 05, 2019

エバースマイル、、そう笑顔と歯科は大切

 先般、両親の家の物置を整理(断捨離)していたら懐かしい映画が出てきた。1989年のアルゼンチン映画。エバースマイル。知ってる人は少ないだろうなぁ。

サイドカーを診療台にしたハーレーダビッドソンで南米パタゴニアを旅するファーガス(ルイス)は、慈善事業に熱心な財団の支援の下、行く先々で歯を無償で治療する「巡回歯科医」。
道中で知り合った女性エステラを助手に旅を続けますが、歯磨きはしても今までまともに歯の治療を受けたことがない村民達は彼を怖がって近づこうとせず、啓蒙活動は思うように進みません。人々の困窮の中に歯科治療など入り込む隙などありませんから。

ていうか、ここまで来て考える諸氏も多いのでは?歯科医師が主人公の映画で、しかも良い人の役なのは、後にも先にもこの映画だけではないかと記憶する。
本来、途中で出会ったガソリンスタンドで働いている女の子とのラブストーリーなのだが、その物語のバックに広がる荒涼としたパタゴニアの景色が、なんとも素晴らしい。ご覧になっていないかたは、是非とも見て頂きたいし、歯科医師や関係者ならなおさらですから(笑)。

さて、歯に関する映画をググってみたら、そうそう昨年日本歯科医師会が作成した「笑顔の向こうに」がありました。それなりに面白いと思っています。
が、キヌア・リーヴスが歯科医を演じている「サム・サッカー」も。高校生の指しゃぶりと催眠術をかける酷く奇妙な歯医者が面白いはず。
ブルース・ウィリスが主人公の「隣のヒットマン」オレは歯医者だ、、は見てませんが、これも主人公が歯科医師という数少ない映画ですが、悪い人ですから(笑)。

まあ、とにかく色々な映画やドラマに歯科医師は出てきはしますが、大体は、ずる賢くて悪知恵がはたらき、小金を持っていて、女にだらしなく、時に凄く悪い奴。こういうイメージが歯科医師なのねと思う。
しかし、エバースマイルの主人公の歯科医師は、繰り返すが(笑)、、本当に良い奴なんだよなぁ。。。

そして最後。「ノボケインの局部麻酔の罠」。みてないけど、題名でやばそう(笑)。舞台はもちろん歯科医院。順風満帆な歯科医が罠にはまる。時間外診療した美女の誘惑とは?もうさ、つまらなおもしろ映画見え見えですわ。アマゾンプライム配信(笑)。





金曜日, 10月 04, 2019

カルテを整理する

当院における、ここ31年分のカルテを整理することにしました。なんと言っても登録IDが40000件を超え、紙保存で隣接するアパートの一室をカルテ部屋として借り、過去に来院したことのある患者さんは、是が非でも当時の記録を引っ張り出して来ました。

例えば、25年前3歳の女の子のカルテには「泣いて泣いて何もさせてくれない」と言う記載から、時間を追って「今日は上手に歯磨きをさせてくれた」とか、いろんな記録が残っているだけじゃなく、現在に至って、その子が同じような子供を連れてお母さんとしてやってきて、「この子は何もさせてくれなくて困っている」と我々に相談。お母さんのカルテを見せてあげて、「大丈夫、あなたもこれこれこうだったから慌てる必要はないですよ!」とアドバイスすると、お母さんは「そんな昔のカルテまであるなんて感激です。分かりました。頑張って続けます」なんていう、ほんわかした、、だけれども詳細な大切な履歴ソースとして、私はどうしても「捨てられない」のです。

さて困りました。これをどうするのか。と言うことであれこれ考えた末、全てをデジタルPDFに落とし込み保存することにしたのです。何故PDFかというと、手書きの思いをそのまま保存したかったからに他なりませんし、次世代に繋がるカルテ資料としてもこっちの方がよりリアルだろうなと言う判断です。
自分でやるにはそんな時間なんてありませんから、マイクロシステムズという企業にお願いするのです。もちろん大変なお金がかかります。しかしこれは財産なんですね。一度に沢山出来はしないので。なんと3年がかりでの作業予定となりました。

良い思い出から、二度と思い出したくない事まで、診療室の思い出は、これから粛々とスキャニングされ小さなSSDの中に貯まっていくのです。

厚労省のお役人さんとかに、こう言う過去の記録を本当に大切にする歯科医院も沢山あるんですよと言いたいけど、そんな費用のかかることを勝手にあなた方がやっているんだから、私ら役人には関係ないとか言わないで、この重要性や歯科医療に対する認識を理解出来ないものですかね。
そうすれば、歯科の指導の端に、サブスクリプションを自分で設ける意義とか分かってきませんですか?法的に何年したら破棄して良いとか、悲しくないですか?
そこから、1号カルテの開始と治癒の年月日記載が、起始終了としてのルールは理解出来るが、目くじら立てるほどのことなのかしら。むしろ奇しくも人間としての連続性としていかに意味の無いものかクローズアップされてくるんですがね(笑)。
ダメですか?


木曜日, 10月 03, 2019

ポルトガル歯科雑感からの研修医

ポルトガルはとても良い。正直、個人的にもまた行きたい街ベスト3に入るリスボンだ。私自身は2007年にクリニカ麻呂(笑)のセミナーで来て以来2度目の訪問。
1番はスイスのレマン湖周囲の小さな街々、2番はアイルランドのダブリン、そしてリスボン。いや、順番は付けられないな(笑)。

リスボンのタクシーの運転手が言う。ドクター麻呂を知っているか?世界にも名だたる超有名なドクターだが知ってるか?デンタルの勉強しに来たのか?
これって、麻呂の善し悪しは別にしても、凄いことじゃないかしら。歯科が街のそれなりのシティアイディンティティーになるって。まあ、山形に行ってタクシー乗って運転手が「ドクター高木を知ってるか?」てなもんで、凄いことだと思う。

そんなリスボン、矯正をしている若い女性が目につく。歯科診療自体もちろん全て自費な訳だから、将来に向けて自己投資をしているのかなと思った。そんなところにも、日本は素晴らしい歯科システムを持っていると改めて思う。向こうに滞在中に、ある米国のニュースが流れてきた。大きな歯科診療キャンピングカーの話で、有志が集まり無料ボランティアで歯科診療をするという話だが、もちろん生涯ボランティアポイントはたまるだろうし受診者もありがたい。心温まる話のようで実は違う。米国の歯科難民は6000万人を超す。世界一の歯科診療レベルを提供しながらこのザマなのである。
素晴らしい気勢で米国でプレゼンしたり賞をもらったり勉強しに行ったりして、何か自分が素晴らしくなったと思っている歯科医師達よ。
何を勉強しに行っているのか、それをどうしようとしているのか、6000万人の歯科難民の前でTEDしてくれ。何を覚えてきたのだ???日本で数千万人の歯科難民を作ることなのか? かぶれる前に考えよ!

研修医の話がオクネットから流れてきた。歯科医師臨床研修の現状・課題という話。ワーキンググループのメンバーや話の要約を読んで、これではダメだと思った。偉そうな話をしていても結局現場の研修医の話が全く反映されていない。研修医受け入れ施設の判定を研修医にさせていないではないか。しかも相変わらず3年研修医が来なかったら指定を取り消す話。おまえら、地方都市での受け入れの現状と実態が分かっていないのではないか。ふざけるなと言いたい。自分の今居る大学のソバでしか研修が受けられない受けたくても見学にすら行けないシステムを各大学病院が作っており、私も何度も神奈川歯科大学に意見を申し入れた。聞く耳持たないけどね。自院をブランド化させたいが為の研修医受け入れ施設の話は10年以上前から私は危惧している話を言い続けたが。特に都市部に多いこういういい加減な施設で何も分からない研修医がどんな待遇を受けるか言わずもがなではないかと。
当院は研修医が義務化される以前からの受け入れ施設ではあるが、ここ何年も研修医は来ない。当時から視察に来た厚労省とSMTM先生のお墨付きだった。しかし、そろそろうちはクビになるだろう。理由は田舎の遠い歯科診療所だからと言われた。田舎は診療レベルが低いと都市部の先生方(特に新宿の某人ね(笑))は皆言うからね(笑)。
昔は気合いの入った研修医が当院で研修をして立派に羽ばたいていっていたが、近年の疲弊した大学教育の中での学生達は意思も意欲も脆弱なまま、こぎれいなスキルだけを求めて残念な歯科医師になっている例を多く見かける。彼らは何も出来ないで開業する。

研修医受け入れ施設に一番重要なのは、歯科医師たる臨床哲学と歯科医師たる患者への思いをいかに自己の物とし実存させるが為の苦悩を経験できるかであり、ワクワク楽しい学習とお気楽経験は患者を不幸にしかしないことを実感することにあると思っている。だから今時の研修医は敬遠するのだろうな。
見事に頑張ってほしい、昨今の若い歯科医師達なのだ。私で良ければいくらでも応援しようじゃないか。。