4月 07, 2014

ペリオ再考・・犬じゃないよ

土日、スマイルクラブの第67回定例会。土曜は会員発表で、その後楽しい懇親会。遅い時間まで桜井先生とか牛乳ハイ付き合ってくれてありがとうございます。八戸に来るのを楽しみにしております。

さて、翌日は朝から奥羽大学のペリオ高橋教授をお招きして今一度ペリオを考え直してみました。結論から言いますと、非常に親しみの湧く症例の数々に親近感を覚えます。でも、それは正しいことを正しく行っている当たり前のこと。ありがとうございました。

午前中は、ペリオの話というよりは診療哲学的な非常に興味深い話でした。こう言うことをワシらは常に念頭において臨床に望むべきなのかな。ま、いつもワシが言っていることだけど(笑)。最初は非常に大きな違和感を覚えて話を聞いていました。言っていることは正論なんだけれど、そこに取り巻く何かに固執した分析論や極い一部の開業医の醜態があまりにも前面に出て、到底容認できない内容も多々あったのです。ワシらはそんなにバカじゃない、、ってね。大学特有の一見狭い風の見識の中から導き出されるビジョンや反体制的な思考に戸惑うワシです。社会保障との兼ね合いや開業医のエゴが見事に絡み合っていない内容に大きな反発を覚えました。

しかし、時間が進むに従い氏の教育に掛ける思いや大学特有の組織ジレンマをかいま見るにあたり、なるほどと思うようになったわけです。昼食をとりながら深い話をするにつれ、ペリオの奥に潜むスキルを越えたカテゴリーは一見理論的ではないように感じるけれど、実は非常に造指が深いことに気がつきます。

後半症例を見せていただきながら、いつものようにスラブチェック先生や佐藤先生達の基本的考え方をからめて質問してみました。なぜいつもこの質問をするのかというと、何処までそういう情報を把握してそれをどう咀嚼して己の考えの思考ファクターの一つににしているのか興味があるからです。さすがに教授ですから最低限の情報は把握した上での解釈です。素晴らしい。

ワシがいつもいつも訪ねる最大の理由は、この思考ファウンデーション(エビデンスべースとエビデンスバイアスを加味したと言う意味で)が、ワシの医院を支えている屋台骨で、しかもその結果は現在の「くまさか歯科」を構築している何者でもないからです。
20年以上前某藤本先生のお話や実習を経験して感動し、アメリカンナソロジーに芽生えたのをきっかけに、いやしかしちょっと待てよ、いや?これはおかしくないかな?という素朴なかつ重要な疑問を解決したスラブチェック先生の考え方にそった臨床の実践こそ今のワシの医院があるのです。いえ、臨床成績の証拠があるから根っからの信者ではありませんけど。もちろん話しもしたことないし(笑)。
残念なのはそういう事実があるにもかかわらず、日本中の偉い先生達が「否定はしないしそういう考え方があることは理解できるが、全て正しいわけではないと思う」と皆さんおっしゃいます。これはヨーロピアンナソロージーのすばらしさを知っているそういうグループの怠慢なんじゃないですかと某佐藤先生にはいつも言います。東洋医学や構造医学的な部分まで網羅してかつ、だからこその歯科の中身に突っ込んだ理論的な「本当の歯科」の事を、ワシはエバンジェリストじゃないけれど、もっと知らしめるべきなんじゃないかなと。


高木先生の言葉に、最近の学会が「おれおれ学会」であることへの危惧が盛り込まれていました。おいらもいつも、若い衆に言ってますし。言い出しっぺは、ワシらのアメリカの友人Y氏ですが、言い得て妙、さすがです。まあ、確かに原宿や大阪や九州のシンパは、これでもかっ、俺は凄い、、というマスターベーション的な発表ばかりで辟易すると何度も言いましたが、もういいじゃないかな。アメリカで昔そうだったので、アメリカ信者たちはそうすることがcoolだと思っていたんですね。
もうそんな時代じゃないです。    

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