土曜日, 1月 28, 2017

インプラントの上部構造

リンコー先生が亡くなった案内が来た。この間のミッシュ先生に続いて。
リンコーブレードとか使ったことはないが先駆者として名前は知っている。インプラントファーストを考え始めた一人なんだろう。どっかで一緒に撮った写真があるはずだけど、、探せない。

ここ数年、海外のインプラント学会で名刺をばらまいたせいもあるかもしれないが(笑)、最近のCAD/CAMセールスやデジタル機器のDMが常軌を逸している(笑)。
うるさいなぁもう。世紀末的最後のマーケットか(笑)?
歯科なんぞWHOの指針を読めばほかに山ほどやることがあるだろうに・・・。

その昔、そう、30年くらい前、社会学の本を読んでいてその後よく使わせていただいた言葉がある。

「発展的退化傾向」「芋の蔓にピーマン」

うはははは、わかるかなぁ。
20世紀末、社会は米軍がリリースしたインターネットという怪物と対峙し始めた。GPSという軍事衛星が一般にリリースされた。世の中の発展進化は常に軍需産業と表裏一体で、特に革新的な進化は軍と切っても切り離せない。CAD/CAMも武器製造の効率と極秘部品のコピーから始まり、3Dプリンタもセンサー開発も全て軍需産業からスタートしている。今のワシらはそのおこぼれを頂戴し、まさに発展的退化傾向のテストモデルとして極秘にデータを収集されているのが現実で有り、これは否応にも抵抗することなんぞ出来ない社会背景を持ち始めている。

能書きはさておき、専門のインプラントロジストに比べれば、たいしてインプラントしているわけでもないわしが言うのもおこがましいのだが、1996年のQDT別冊を引っ張り出してきた。20年前のだね。
インプラントのスープラストラクチャーのプライオリティカードを精度に求める話が今更のようにニューテクノロジーの根幹と言わんばかりに次々出てきていることに、ワシはワシなりに、今のお祭り騒ぎはなぁに?と疑問を持ってこの本を引っ張り出してきて、熟読したのである(笑)。
このアナログな時代の精度は、よく読むと数十ミクロンオーダーでそしてアナログなのであるが、かつてワシらは、そして今でも、これらを踏襲し、それに答えることの出来ないフィクスチャーをオミットしてきたわけである。原始のリンコーブレードしかりでしょう。

「これは正しかった」と言えるのは、ワシのようなインプラント専門医ではないGP(ごときといわれるが)の28年間のインプラント症例なのであるが、個人の経験則はまともなエビデンスにはならない性格上、これ以上語っても戯言にしかならないか。だけれど、単位時間当たりの発展的退化傾向から来る効率と合理性はとどのつまり、患者ではなく術者サイド(メーカーも含む)の利益を増すこと以外に真新しい見地がないことを、過去の文献は物語る。精度の高い物が量産できる恩恵は、どう考えても患者サイドではないから実に面白い展開だ。
イヤイヤという反論はわかる。口腔内でのダイレクトスキャンは患者の快適性を担保し、制作物の迅速な提供はそれを望む患者にとって何よりなのだ。しかしそれらはみな、こちらサイドの体の良い都合であって、そういう患者を作っただけだし、そうではない現状と競争させているだけなんじゃないのかなぁ。
ワシってめんどくさいね(笑)。

思考回路が古いのだろうねワシは。一桁ミクロンオーダーの構造物を容易に量産を可能にするテクノロジーは、果たしてどれだけの恩恵を患者に与えうるかワシにはわからないので、「これすごい面白いね、へぇ〜最近はたいしたもんだ」以外に心躍らないのは何故だろう(笑)。手術がいまいちだからか?数が少ないからか?年間数千フィクスチャー埋入しないとわからないからかな。

簡単で便利。たったこれだけがキーワードなら従いますよ。買わないけど(笑)。
だけど「芋の蔓にピーマン」なんだよなぁ。。。。


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