水曜日, 1月 23, 2013

思わず向かった先は・・・

青森出身のフォトジャーナリスト沢田は、寺山と青森高校の同級生で、授業を抜け出してよく映画などを見に行ったという。小学生のころワシの家には、今は既に廃刊となっているライフという写真雑誌が数多く転がっていて、毎回送られてくる雑誌の中の写真の数々に心躍らせたものだ。当時からタイムとライフは日常の雑誌だった。

ベトナム戦争の景色はワシにとっては全て沢田の絵の中にあるわけで「安全への逃避」を始め数々の賞をなめた彼の作品に、小学生のワシは微動だにできなかった覚えがある。それほど写真というものが好きだとかマニアックな子供だとか、そういうのではない。その写真に立ちすくんだだけである。
そして、いつかは彼のような人々の心の瞬間を、時間を止めてでも撮ってみたいと思い、だからこそカメラのファインダーで囲まれたの絵を意識する様になったのかわからないが、無性に行動したくなるときがある。

ワシのブログで時々ふらりと季節や風を切り取りに行く時を紹介していると思うのだが、決してうまい絵ではないし、ましてや誰に教わったわけでもない。自分の歯科技術でもそうであるように、こざかしい技術の前に習得するべき心があればこそ、おのずとその後から技術がついてくると信じている。哲学が先なのである。

昨晩アルジェリアでの悲しいけれどしかして不断の行動に気持ちを巡らせていたからかどうかはわからないし、久しぶりにセネガルの話題で兄ちゃんにおちゃらけたわけでもないだろうが、セネガルのドクターからまたメールが届く。英語とフランス語が交じり合ったとても読みにくいけれど急を要する内容に幾許かの不安を覚えた。彼は自家用飛行機(彼はセネガルでも有名なフライトドクター)で隣国マリへのフライトを決意したようだ。果てしなく遠いその危険なフライトの訳は、どうやら自分の血縁をアルジェリアから救出するためらしい。その人がアルジェリアにいることがわかったのは数日前だという。

砂漠のフライトは非常に危険であること。給油が可能な海岸線を南下し、コートジボアールを北上、ブルキナファソを経由してニジェールの首都ニアメーに入る計画だという。フランス軍はニジェール国境からはまだ遠い地域での戦闘であり、近隣への接近は今しかないというのだが。。。。
そして驚くことに、ワシにニアメーで合流しないかという悲痛な誘い。日本人の同行は非常に何をするにも有利なのだという。ワシとすれば行く理由は何もないのだけれど、、、

その時ふと子供のころの衝撃であるところの沢田の写真が頭をよぎった。
「む〜〜、行くとしたら、もしかしたら、今しかないじゃん。」
少し緊張気味にスターアライアンスHPで調べる。フランクフルト経由のフライトを確認して、ついこの間買ったばかりのシグマSD1と広角と望遠のレンズを、なぜか無意識にカメラバックに放り込んで、うちにある一番でかいスーツケースを引っ張り出して、さて、女房殿にはなんて言おうか、、、、本業はどうしようか、、何といって出かけようか、、思案に暮れながら、外は薄明るくなってきた。
ほぼ一睡もせずに、
「ええい、ままよ、面倒くさいからこのまま始発の新幹線に乗ってしまえ。」
などと乱暴なことを考えるが、まずは急いで旅の支度だ。・・・・



・・・・朝、8時過ぎ、いつものように、ふと目が覚めた。






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